金本、連続出場記録ギネス認定７・２巨人戦左翼復帰へ…阪神

連続試合フルイニング出場がギネス認定され、笑顔で会見する金本

　阪神は１５日、金本知憲外野手（４２）の持つ１４９２試合連続フルイニング出場記録が、ギネス・ワールド・レコード社から２日付でギネス世界記録と認定を受けたと発表した。認定証の授与式は２９日の中日戦（甲子園）前に行われる。右肩痛から復活を目指す金本は当初予定した交流戦明けの左翼復帰を断念。７月２日の巨人戦（東京Ｄ）からの先発出場が濃厚となった。

　５年越しで実った吉報に、金本は顔をほころばせた。２００６年に２度にわたって却下されたギネス社から、今月３日に認定の報告を受けた。会見では「どうもありがとうございました。今の気持ち？　とりあえず下柳が結婚してよかったです」と、いきなりジョークで報道陣の爆笑を誘った。

　ワールドワイドで認知された１４９２試合フルイニング出場。１９９９年７月にスタートし、スタメンから外れた今年４月１８日の横浜戦（横浜）まで１１年近くも継続した。「（ギネスブックを）見てみないと、実感がわかない。光栄なような、おもしろいような気持ちです。毎年、毎試合、勝ちたいがためにグラウンドに立っていた」とあらためて偉業を振り返った。

　今後の注目は左翼手としての先発復帰のタイミングだ。「肩と相談しないと、分からない。林（威助）ちゃんが『ゆっくりしてください』ということなんで、もう少し時間がかかると思うんですけど…」と、今月１８日の横浜戦（横浜）からの復帰を断念。新たに見据える目標は７月２日からの巨人戦になった。

　現在、首位・巨人には３ゲーム差。真弓監督も「巨人は失速することがないと思う」と直接対決での勝負に目を向け、並々ならぬ闘志を燃やす。金本の左翼復帰も、甲子園よりも左中間が狭い東京Ｄから守備に就くことが最善の策と判断した。世界に認められた金本が、Ｇ倒から完全復活の道のりを歩む。

　◆ギネス側から打診　今回の記録認定はギネス側からの打診によるものだったという。今月２６日のヤクルト・阪神戦（神宮）で来場者が同時に乾杯するギネス世界記録の挑戦イベントを、ヤクルト側が実施。これに伴い、ギネス社から金本の表彰を併せて行う打診があり、阪神が甲子園での授与式を希望した。酒井営業部長は「申請の準備をしている時に向こうから話を頂いてありがたい」と感謝していた。

　◆金本の連続試合フルイニング出場とギネス記録　広島時代の９９年７月２１日から始まり、阪神移籍後の０４年８月１日で７０１試合とし、三宅秀史（阪神）のプロ野球記録を更新。０６年４月９日に９０４試合に伸ばし、カル・リプケンのメジャー記録を抜いた。今年４月１８日の横浜戦（横浜）でスタメンから外れ、１４９２試合で途切れた。プロ野球の主なギネス公認記録はヤクルトの１１打数連続安打（０９年６月１４日）、元巨人・川相の５３３犠打など。イチローはメジャーでシーズン最多安打（２６２）など５つのギネス公認記録を持つ。