警視庁が琴光喜を再聴取、賭博の全容解明へ

　大相撲の野球賭博問題で、警視庁組織犯罪対策３課は１５日までに、日本相撲協会の調査に野球賭博への関与を認めた大関・琴光喜関を、あらためて任意で事情聴取した。琴光喜関は賭博の口止め料として暴力団関係者に現金３００万円を脅し取られたとされ、同課は暴力団が関与したとみられる野球賭博の全容解明を進める方針だ。

　捜査関係者らによると、琴光喜関は野球賭博の「勝ち金」を仲介役に求めた際、同様に賭博に関与していた別の部屋関係者の兄で暴力団関係者とみられる男から、口止め料として現金約３００万円を脅し取られたという。さらにこの男から約１億円も要求されていたとみられる。

　琴光喜関は夏場所中に警視庁本庁で行われた聴取で、賭博について「言えない」としていたが、今回の再聴取では、賭博への関与などを認めているという。

　組対３課は、恐喝事件についても琴光喜関から「被害者調書」を取り、既に相撲協会から提出を受けている資料と照らし合わせ、実態を解明する方針。

　また、琴光喜関ら協会に対し野球賭博への関与を認めている２９人の事情聴取も進め、賭博容疑などでの立件の可否を個別に判断する構えだ。