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戦争忘れていけない 宮良ルリさん津嘉山小で講話2010年6月14日  このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録 twitterに投稿する

沖縄戦の体験を語る宮良ルリさん=9日、南風原町立津嘉山小学校
戦争の話に聞き入る津嘉山小学校の児童ら=9日、南風原町の同小体育館

 【南風原】「ひめゆり平和祈念資料館」館長の宮良ルリさん(83)=那覇市=による沖縄戦体験講話が9日、南風原町立津嘉山小学校であった。沖縄戦当時、沖縄師範学校女子部・県立第一高等女学校の生徒だった宮良さんは「ひめゆり学徒隊」として南風原の沖縄陸軍病院に動員され、戦火で多くの同窓生を失った。同小の児童らに体験を語り「戦争の話をするのはとてもつらいが、戦争と亡くなった人を忘れてはいけない。二度と戦争をしないために平和を守っていこう」と呼び掛けた。
 宮良さんは、空爆の激しくなった1944年から地上戦になった翌45年6月までの沖縄戦の状況を児童らに語った。45年1月の空襲については「空爆で蒸し焼きとなり、あちこちに転がった人間の遺体を熱気の中、片付けたことが忘れられない。学校にも爆弾が落ち、教室を失った」と話した。
 陸軍病院で負傷兵の看護に当たり、飛び交う砲弾の中で水や食事を調達したことを紹介。「日本兵に『沖縄を守るためにやって来たのだから、兵のために飯を探して来い』と言われ、手榴(りゅう)弾を投げられそうにもなり、悔しかった」と当時の心情を吐露した。
 また軍隊から戦場で解散命令を突然出され、命を落とした同級生の話に触れ、「負傷し、飛び出した腸をおなかに収めながら同級生は『天皇陛下万歳』と言って亡くなった。きっと父母の名前を呼びたかったのに、死ぬときでさえそれが許されなかった」と強調した。
 児童らに対し「言われた通りにするのでなく、正しいことをきちんと判断できるよう勉強してほしい。『命どぅ宝』が最も大切だ」と訴えた。


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