矢部さんに贈った委嘱状を手に「コンビでぜひ常滑へ」と呼び掛ける片岡憲彦市長=常滑市役所で
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ラジオの深夜番組で「常滑親善大使」を名乗った人気お笑いコンビ「ナインティナイン」に、常滑市が「夏のイベントに、ぜひ2人で訪れて」と呼び掛けている。市内では常滑焼まつり、トライアスロンの世界大会「アイアンマン70・3」と大型イベントの開催が予定されている。実現の可能性は別に、近く番組あてに案内状と大使の名刺を送るという。
今年2月、「ナインティナインのオールナイトニッポン」の番組本を、東海市内の書店で先行発売したのが話の始まり。コンビで書店を訪れることになり、最寄り駅を「名鉄常滑線の沿線」と紹介。字面をおもしろがった相方の岡村隆史さんが矢部浩之さんを「常滑親善大使」に“任命”した。
「スベる」はギャグやネタが受けないことを指し、番組内で岡村さんは「常に滑ると書いて『常滑』。これはやばい。どえらい土地を選んだんやなあ」と大喜び。「そこの大使や、おれ」「うわっ、スベりの神や」とやりとりが続いた。この番組内では、常滑が焼き物の産地で、映画「20世紀少年」のロケ地になったことなども紹介された。
番組を聴いた常滑商工会議所の青年部員が市などに連絡。同会議所と市の職員が「常滑の宣伝になる」と本の発売日に書店を訪れ、観光協会の法被と金色の招き猫を、制作のニッポン放送スタッフに託した。矢部さんは、この法被を着て即売会に現れ、集まったファンをわかせた。
ナインティナインの矢部さん(左)と岡村さん=2007年6月、東京都内で
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「親善大使」や「観光大使」の制度はない常滑市だが、片岡憲彦市長が番組のホームページなどでコンビの大サービスぶりを知り、常滑競艇のキャラクター「トコタン」を台紙にした委嘱状を送付。「ぜひ常滑市にお越しを。矢部さまには一日市長、岡村さまには招き猫のポストをご用意してお待ちしております」としゃれを効かせた手紙も添えた。この手紙は後日の放送で紹介され、番組内に「親善大使コーナー」が誕生するなど、常滑との縁は続いている。
8月21、22日の常滑焼まつりでは、後輩に当たる吉本所属の芸人によるステージも予定。片岡市長は「ラジオを通じて全国に常滑を知ってもらえた。人気コンビで実現が難しいことは承知しているが、一度来ていただいて感謝を伝えたい」とラブコールを送っている。
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