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はやぶさ後は任せろ! 「イトカワ」採取試料に期待

2010年06月15日

 宇宙航空研究開発機構の探査機「はやぶさ」が13日夜、地球に帰還するのを県内でも心待ちにしていた人たちがいる。鳥取県三朝町山田の岡山大学地球物質科学研究センター(中村栄三センター長)の研究スタッフたちだ。今後、はやぶさが小惑星「イトカワ」から持ち帰った採取試料の分析に当たる予定で、新たな発見への期待が高まっている。

世界屈指の分析能力を誇る岡山大学地球物質科学研究センター=三朝町山田

 はやぶさによるイトカワ表面の試料採取は当初の目的通り実行できていないが、着地などで巻き上がった砂などが、回収されたカプセル内にある可能性が高いとみられている。

 これらの採取試料は国内の二つの研究チームで1次分析が行われることになっており、同センターは研究チームの一つとして分析に当たる。

 中村センター長は「わずかでも試料があることを願っている」と話し、採取の成功を信じて回収されたカプセルの中身に期待を膨らませる。

 同センターには国内外のトップクラスの研究者がおり、微量の試料から組成などの複合的な解析ができる独自の分析機器を持つなど、世界屈指の分析能力がある。

 中村センター長は「おそらくカプセル内部に残っている試料はわずかで、状態も良くないだろう」と指摘。小惑星ができた年代の解明など高まる期待に慎重な姿勢を示す一方、「どういう状況であっても、われわれは世界中のどこにもまねできない設備とスタッフで取り組む」と話している。



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