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「はやぶさ」のカプセル回収、破損なし 18日に日本へ

2010年6月14日22時35分

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写真:火薬などが残っている可能性があるため、防護服を着てカプセルの回収作業をする研究者=豪南部の砂漠地帯、宇宙機構提供火薬などが残っている可能性があるため、防護服を着てカプセルの回収作業をする研究者=豪南部の砂漠地帯、宇宙機構提供

写真:豪州南部の砂漠地帯に落ちていたはやぶさの回収カプセル=宇宙機構提供豪州南部の砂漠地帯に落ちていたはやぶさの回収カプセル=宇宙機構提供

写真:カプセルの状況を確かめる研究者ら=豪南部の砂漠地帯、宇宙機構提供カプセルの状況を確かめる研究者ら=豪南部の砂漠地帯、宇宙機構提供

写真:ヘリで回収されたカプセルが入ったコンテナを運ぶ宇宙機構の研究者ら=豪州南部ウーメラ、東山写すヘリで回収されたカプセルが入ったコンテナを運ぶ宇宙機構の研究者ら=豪州南部ウーメラ、東山写す

写真:ヘリで回収されたカプセルが入ったコンテナ(左)を運ぶ宇宙機構の研究者ら=豪州南部ウーメラ、東山写すヘリで回収されたカプセルが入ったコンテナ(左)を運ぶ宇宙機構の研究者ら=豪州南部ウーメラ、東山写す

 【ウーメラ(豪州南部)=東山正宜】地球に戻った小惑星探査機「はやぶさ」から分離されたカプセルが日本時間14日午後4時8分、豪州南部の砂漠地帯で回収された。宇宙航空研究開発機構は破損していないことを現地で確かめた。小惑星「イトカワ」の砂が入っている可能性がある。

 宇宙機構によると、カプセルが見つかった場所は、落下予想地点から1キロほどしかずれていなかったという。

 カプセルを積んだヘリは午後5時ごろ、ウーメラ近郊にある豪空軍施設内の回収拠点に到着した。ヘリから降りた安部正真准教授は、カプセル入りのコンテナに振動を与えないよう慎重に運びながら、「カプセルは割れていません。正常です」と話した。

 カプセルがクリーンルームのある建家に運び込まれると、宇宙機構や豪空軍の関係者だけでなく、詰めかけていた豪州メディアからも大きな拍手が上がった。

 カプセルに火薬などが残っていないかを確かめ、窒素が満たされたコンテナに入れて日本へ空輸する。神奈川県相模原市にある宇宙機構の宇宙科学研究所に18日に到着する予定だ。

 カプセルに砂などが入っているかどうかは、1カ月ほどで判明する。打ち上げ時に混入していた地球上の物質ではないことが分析で確かめられるには、数カ月から半年程度かかりそうだという。

 大気圏再突入の際の高熱からカプセルを守り、落下時に切り離された耐熱材もこの日、カプセルから数キロの地点で見つかった。はやぶさは米シャトルの1.5倍の速度で再突入しており、耐熱材の状況には新型の有人宇宙船を開発している米航空宇宙局(NASA)も興味を示している。15日に回収する。

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