民主党の小林千代美衆院議員(41)=北海道5区=は14日午前、北海道千歳市のホテルで記者会見し、今国会閉会後に議員辞職することを表明した。小林陣営では、北海道教職員組合(北教組)の不正献金事件で幹部らが有罪判決を受けたほか、別の幹部も公職選挙法違反事件で有罪判決(上告する意向)を受けており、民主党の「政治とカネ」を巡る批判が高まる中、自身の政治責任は避けられないと判断した。
ただ、小林氏は「議員としての責務を果たしたい」と述べ、国会閉会直後に辞職願を届け出る。道5区補選は公職選挙法の規定で10月24日となる。
小林氏は記者会見で「(不正)献金の事実は存じませんでした」と改めて関与を否定。だが、「監督責任の立場からその責めを負わなければならない」とし、「政治不信を招いたことはおわびしたい」と陳謝した。
小林氏の進退を巡っては、鳩山由紀夫前首相が今月2日、辞任表明した際、小林氏の辞職に言及。党内には早期辞職を求める意見もあった。しかし、この場合、道5区補選は参院選と同日選となり、選挙準備が整わないことなどから、民主党北海道連は国会閉会後の辞職を求めていた。
小林氏は昨年8月の衆院選の道5区で自民党の町村信孝元官房長官に3万票以上の差をつけて当選した。【岸川弘明、円谷美晶】
毎日新聞 2010年6月14日 11時13分(最終更新 6月14日 13時07分)