■いま日本中が小泉マジックに踊らされているような気がします。
小泉首相は参議院での郵政法案否決という理不尽な理由で衆議院を解散しましたが、「郵政」はちょっと前までは世論調査などを見ても国民の関心事としては下位でした。
■しかし、報道等の影響もあり、いまや上位に進出しています。しかも、小泉首相は、郵政民営化関連法案に反対した旧自民党議員の選挙区すべてに対抗馬を立て、人選も官邸主導で進めるなど、報復と思われる対処です。また、小泉首相は、郵政民営化に賛成したものを「善」、すなわち「正義」、反対したものを「悪」と決めつけ、国民にさえ「賛成」「反対」の是非を問うなど、郵政民営化選挙に焦点を絞ろうとしています。
しかし、いまわが国は、社会保障、外交、景気の回復、少子高齢化、雇用・労働等々喫緊に解決しなければならない課題が山積しています。郵政民営化は、国民に丁寧な説明もないまま、とうとう衆議院の解散という事態になりましたが、今や、外交の行きづまり、年金改革の不備など国民の不満を郵政に振り向けようとしているのかと勘ぐりたくなるほどです。
■しかし、今回の総選挙は、小泉・自公政治の4年間余を国民の審判に委ねる好機です。この国には、中途半端ではない、抜本的な改革が必要です。民主党は財政の健全化や子育て支援、地方分権など、今、ほんとうに国民の皆様が必要としている政策を打ち出し、小泉首相の「郵政解散」に真っ向から戦いを挑んでいます。日本の政治の進路を誤らせぬよう、小泉マジックに誤魔化されず、日本の将来にとってより重大な課題は何かを国民一人ひとりが考える選挙にしたいものです。
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