中東のイラクでは、ことし3月の選挙のあと初めてとなる国民議会が14日、招集されましたが、開会してすぐに休会となり、新政権の発足はさらに遅れる見通しとなりました。
イラクでは、ことし3月の選挙のあと初めてとなる国民議会が14日、招集され、選挙で当選した国会議員らが宣誓を行いました。しかし大統領や首相候補を選ぶための具体的な話し合いは行われないまま、開会してからわずか30分で休会となり、再開の予定も示されませんでした。ことし3月の国民議会選挙では、イスラム色の薄いアラウィ元首相の政党連合「イラキーヤ」が最も多い91議席を獲得しましたが、きん差で敗れたマリキ首相もほかの政党連合と統一会派「国民同盟」を結成し、激しい主導権争いが続いています。今回の休会によって新政権の発足はさらに遅れる見通しとなりました。イラクではこうした政治的空白につけこむ形でテロが再び増加しており、市民の間では一日も早い新政権の樹立を望む声が強まっています。