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【コラム 撃戦記】

WBOの扱いどうする 真に強い王者見たい

2010年6月12日

 ボクシングで残念な世界戦が続いた。WBC世界バンタム級王座を10度防衛した長谷川穂積(真正)が王座陥落。その8日後にはWBA世界スーパーフライ級王者名城信男(六島)が王座を失った。ともに挑戦者は日本が未公認の世界ボクシング機構(WBO)の現役王者と元王者。素直に振り返ると、この2階級に限ってはWBOの強さが実証された。

 「世界タイトルの乱立で王者の権威が薄れる」とWBOを未承認できた日本ボクシングコミッション(JBC)だが、ファンの目は年々厳しくなっている。

 長谷川は残り1分を切っての4回TKO負け。ファンは結果を重視する。あるのはWBO王者と“どっちが強いか”でしかない。右あごを骨折し、手術を終えた長谷川はリベンジを宣言、海外挑戦も視野に王座奪還を表明した。

 このままではWBOの強さだけが際立ってしまう。しかも、JBCからはWBOの承認話も聞こえてこない。長谷川にとって、リベンジ戦はJBCの威厳とファンの信頼を取り戻すためにも、絶対に勝たなければならない大事な一戦となった。 (格闘技評論家)

 

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