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【プロ野球】

オリックス初V 強すぎる 6連パ

2010年6月14日 紙面から

交流戦初優勝を決め、賞金ボードを手に笑顔のオリックス・T−岡田=京セラドーム大阪で(布藤哲矢撮影)

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◆オリックス7−2横浜

 「日本生命セ・パ交流戦」は13日、首位のオリックスが横浜を7−2で下し、通算16勝8敗として初優勝した。賞金5000万円が贈られる。パ・リーグ勢の制覇は2005年の導入1年目から6年連続。オリックスはリーグ戦では4位ながら、交流戦で12球団最多の145得点をマークする強力打線で首位の座についた。既に負け越しの決まっているセ・リーグで、勝ち越しの可能性を残していた巨人と阪神が敗れ、セの6球団はすべて勝率5割以下に終わることが決まった。全日程終了後にオリックスから最優秀選手(MVP)が選出される。

 マウンドに歓喜の輪が広がり、スタンドからは紙テープが投げ込まれる。指揮官はゆっくりとベンチを出て、選手たちをねぎらった。もう、重圧を気にして禁句にすることもない。「優勝とかそんなん全然、選手もみんな考えてなかったよ」。試合後の会見で、岡田監督の声が弾む。ようやく胸を張って言える、交流戦初優勝だ。

 8回7点差からの大逆転もあった。10打者連続安打の日本新記録もあった。24試合で10度の二けた安打と10度の逆転勝利を記録。この日も激動の1カ月を象徴するような勝負強い野球で、つかみ取った。先発の木佐貫が初回失点。

 しかしその裏、初の4番も経験し急成長を見せたT−岡田が勝ち越し2ラン。その後も坂口、後藤、北川ら好調を維持し続けた打撃陣が加点した。ようやく確立された勝利の方程式は、6回から投入。平野、レスター、岸田の3人が4イニングを無失点で締めた。

 指揮官にとっても初のタイトル。だが、あくまで目標ではなく通過点だ。だからこそ、岸田から差し出されたウイニングボールは突き返した。「そんなもんいらんよ。まだ途中やからな」。交流戦前に「6」あった借金は、貯金「2」に変わり、首位西武とは5.5ゲーム差でリーグ戦が再開する。

 「交流戦で勝ったらすごく勢いに乗る。そらもう実際オレが体験してるからな。(シーズンは)まだまだ半分以上あるよ」。指揮官が手にした確かな手応えと、選手に芽生えた自信。収穫は、タイトル以上に大きかった。 (宮崎厚志)

 

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