ニューヨーク(CNNMoney) アップルの多機能携帯端末iPadの3Gモデルを購入した10万人以上の電子メールアドレスが流出した可能性があることが分かり、米通信大手のAT&Tは9日遅く、流出の原因になったとみられるセキュリティ問題に対処したことを明らかした。
AT&Tの発表に先立ちハイテク情報サイトのゴーカーは、ハッカーグループがAT&Tのウェブサイトの脆弱性を突き、iPad購入者が端末利用開始手続きのために登録したメールアドレスを入手したと伝えていた。
ゴーカーによれば、購入者リストには米政府高官や軍関係者、大物政治家が含まれ、エマニュエル米大統領首席補佐官やニューヨークのブルームバーグ市長のアドレスもあったという。
AT&Tは、iPadの所有者と端末を関連づける識別番号が流出している可能性があるとの連絡を7日に法人顧客から受け、8日までに問題を解決したとしている。同社広報は、この問題が原因で流出した可能性があるのは電子メールアドレスのみだと強調。引き続き調査を続け、影響を受けた可能性のある顧客全員に連絡を取ると説明した。
AT&Tのセキュリティ問題を発見しゴーカーに知らせたとされるグループのメンバーはCNNマネーの取材に対し、事実関係はゴーカーが伝えた通りだと話した。
アップルにもコメントを求めたが返答はなかった。同社によれば、iPadは4月3日に米国で発売されて以来、200万台以上が売れている。