就任おめでとうございます
●新しい法務大臣が、就任のご挨拶にいらっしゃいました。
実は、昔彼が厚生労働委員長の時に衆議院本会議で厚生労働委員長解任決議案の賛成討論(要するに「辞めろ!」という演説)を行ったのは、この私です…
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●新しい法務大臣が、就任のご挨拶にいらっしゃいました。
実は、昔彼が厚生労働委員長の時に衆議院本会議で厚生労働委員長解任決議案の賛成討論(要するに「辞めろ!」という演説)を行ったのは、この私です…
●今日は、総務省の方が法案のご説明にいらっしゃいました。
●なんで法務ネクスト副大臣の私のところに総務省なのかと思うかもしれませんが、私は法案への対応を決める党国対副委員長でもあるので、まあ根回しというところでしょうか。
●法案は、「地方税等減収補てん臨時交付金」を創設するもので、要するにガソリンが一時的に値下げになったときに地方の税収が減ってしまったのでその分を国が埋め合わせるというものです。
●こういう地味な仕事も大事な裏方のつとめです。
今週、福田首相が突如辞意を表明しました。8月に自らの手で内閣改造を行い「安心実現内閣」と名づけた1ヵ月後のことです。なかなか決められなかった国会の召集日も、ようやく9月12日ということで落ち着き、本格的な国会での論戦の準備にとりかかっていた矢先の出来事でした。皆様はどうお感じになられたでしょうか。
福田首相が辞意表明をして一週間もたたない現在、もう各種メディアは、自民党の総裁選の話題でもちきりです。そして、9月22日に総裁選のお祭り騒ぎが一段落すれば、つづく9月下旬に開かれる臨時国会での衆議院解散。10月の中旬から下旬には総選挙が行われるだろうという噂が、ここ永田町界隈では、囁かれています。
福田総理は、辞任表明の記者会見の中で、「これまで誰も手を付けなかった国民目線での改革に着手した」と、自らの業績を自慢しています(しかし、道路特定財源の一般財源化をはじめとして、まだ一つも法改正などされていません)。その一方で、自分が結果を出せなかったことの責任を、民主党に転嫁しようとしていました。
しかしながら、客観的に見ても辞任する理由が「政策を進めるために新しい体制を整えるべきだから」というのでは、全く説明になっていません。今回のような形で一国の総理大臣がいきなり職場放棄をし、世界に大恥をさらして国益を害するようなことをするのは、おそらく表に出せない本当の理由が他にあるからなのでしょう。
まず、考えられるのは、自民党の総裁選挙に世の中の注目を集めることです。総選挙を前に、総裁選をなるべく盛り上げ、新総裁の打ち出す政策だの人柄だのを大々的に宣伝してしまおうという思惑があるのでしょう。そして、なによりも、総裁交代によって、これまでの自公政権の失政を覆い隠すという効果が大きいと思います。
本来、来るべき総選挙の主題は「これまでの自公政権を評価しますか?」のはずです。しかし、年金問題や後期高齢者医療制度で失点を重ねてきた自民党は、そんなものを争点にはできません。そこで、総裁を代え、皆の意識をそちらに向けることで、失政が争点にならないようにするいわば「切り離し効果」を狙ったのでしょう。
福田首相は、辞意表明の記者会見で、自分は、安倍前首相の辞任ケースと違い(病気を口実にして逃げるのではなく)自ら考えがあって辞任するのだということをことさらに強調していました。これは、決して口に出して言えない「戦略」のために、あえて不様な役柄を演じざるを得ない首相の、せめてもの矜持なのだと思います。
自民党と民主党は、政治理念や具体的政策は違っても、ともに国益のため、互いに競い合う良きライバルでした。党益のためなりふりかまわず国益を犠牲にする今の自民党を見るのは、本当に悲しいものがあります。とともに、今回の一件は、これ以上自民党が政権の座に留まると日本はダメになると確信させるものがありました。