エチゼンクラゲ 繁殖に成功
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エチゼンクラゲ 繁殖に成功

6月8日 20時53分

漁業に深刻な被害をもたらすエチゼンクラゲの繁殖に福井県坂井市の水族館が成功し、生態の解明につながるものと期待されています。

「エチゼンクラゲ」の繁殖に成功したのは、坂井市三国町の越前松島水族館です。去年12月に人工授精をした受精卵のうちおよそ300匹がふ化し、そのうちの14匹が大きいものでかさの直径が5センチ前後の「稚クラゲ」と呼ばれるクラゲの赤ちゃんに成長しました。7日から展示が始まった3匹のクラゲは小さいながらも親と同じ形で半透明になっていて、半年ほどで大きいものでは直径1メートル以上に育つということです。水族館では、詳しい生態を解明することで、発生を抑えることにもつなげられないかと、およそ2年前から研究者の協力を得て繁殖に取り組んできました。一般的なクラゲは、稚クラゲになるまでに、体を変える「変態」を4回繰り返しますが、今回の繁殖では、この過程がほかのクラゲと異なる可能性があることがわかったということです。飼育員の笹井清二さんは「今後も繁殖に取り組み、生態を明らかにしたい」と話していました。