「はやぶさ」のカプセル回収
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「はやぶさ」のカプセル回収

6月14日 19時15分

7年にわたる宇宙の旅を終えた日本の小惑星探査機「はやぶさ」から分離され、オーストラリアの砂漠に落下したカプセルは、日本時間の14日午後、予定どおり回収され、目立った損傷はないということです。カプセルには小惑星の石が入っている可能性があり、今後、日本に持ち帰り、中身の詳しい分析を進めることにしています。

「はやぶさ」は日本時間の13日午後11時前、大気圏に突入し、本体は燃え尽きましたが、小惑星の石が入っている可能性のあるカプセルは分離され、オーストラリア南部のウーメラ砂漠に落下しました。ウーメラ砂漠は、日本の国土のおよそ3分の1の広さがあり、人が住んでいないことなどから今回、カプセルの落下地点に選ばれました。カプセルの回収作業は、落下地点が先住民のアボリジニの聖地にあたるため、アボリジニの代表の了解を得たうえで行われ、14日午後、安全を確認したうえで回収され、目立った損傷はないということです。今後、中身を分析する際には落下地点の環境の影響を取り除く必要があるため、周りの土などもいっしょに採取されました。カプセルは、回収隊の拠点となる施設にいったん運ばれ、厳重に密封したうえで、今月18日にも相模原市中央区にある専用の施設に送られ、数か月程度かけて、イトカワの石などが入っていないか慎重に分析することにしています。太陽系の誕生当時の姿をとどめるとされる小惑星の石を持ち帰ることができれば世界初の快挙で、地球誕生の謎の解明につながる手がかりが得られると期待されており、今後の分析結果に注目が集まっています。