ヘリで回収されたカプセルが入ったコンテナを運ぶ宇宙機構の研究者ら=豪州南部ウーメラ、東山写す
ヘリで回収されたカプセルが入ったコンテナ(左)を運ぶ宇宙機構の研究者ら=豪州南部ウーメラ、東山写す
【ウーメラ(豪州南部)=東山正宜】13日深夜に地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」から分離されたカプセルが、日本時間の14日午後4時8分、豪州南部ウーメラ砂漠で回収された。宇宙航空研究開発機構が発表した。カプセルは破損していないという。小惑星「イトカワ」の砂が入っている可能性がある。
ウーメラ近郊にある回収拠点にカプセルが到着すると、宇宙機構の関係者だけではなく豪州メディアからも拍手がわいた。宇宙機構の安部正真准教授は、ヘリコプターから降りてカプセル入りのコンテナを運びながら、「カプセルは割れていません。正常です」と話した。
カプセルは震動を防ぐ専用の箱に入れて今週中に日本に運ばれ、宇宙機構の宇宙科学研究所(神奈川県相模原市)が砂の分析作業に入る。宇宙機構の立川敬二理事長は「太陽系の起源と進化の解明に貢献できることを期待している」との談話を発表した。
大気圏に突入する際に出る熱からカプセルを守り、その後切り離された耐熱シールドも発見された。15日以降に回収するという。