米大統領:30年代半ばまでに火星軌道に有人ロケット

2010年4月16日 10時51分 更新:4月16日 14時46分

米航空宇宙局ケネディ宇宙センターで演説するオバマ大統領=2010年4月15日、ロイター
米航空宇宙局ケネディ宇宙センターで演説するオバマ大統領=2010年4月15日、ロイター

 【ケネディ宇宙センター(米フロリダ州)奧野敦史】オバマ米大統領は15日、航空宇宙局(NASA)ケネディ宇宙センターで演説し、2030年代半ばまでに月より約200倍遠い火星の軌道に人を送り込むことを柱とする新たな宇宙政策を発表した。オバマ大統領は今年2月、ブッシュ前政権が進めていた有人月探査を含む宇宙計画を撤回したが、それに代わる新たな目標を初めて明らかにした。

 オバマ大統領は「私は、我々が火星の周回軌道に人を送り込み、そして無事に地球に戻せるようになると信じている。その先には火星への軟着陸がある」と演説した。その前段階として、2015年までに30億ドル(約2800億円)以上を投資して新たな大型ロケットを設計し、その後建造に着手。25年までに月より遠い宇宙空間への有人飛行を行い、さらに火星と地球の間に横たわる小惑星帯に宇宙飛行士を送ると述べた。

 合わせてNASAの予算は今後5年間で60億ドル(約5600億円)増額すると発表。「今後数年間で、宇宙開発関連での1万人以上の雇用を創出する」と説明し、前計画の撤回以来、フロリダ州などのNASA関連企業などで出ていた雇用不安の払拭(ふっしょく)にも努めた。

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