南天の天の川の前を右下から上方へ横切った「はやぶさ」と回収カプセル=13日午後11時21分、豪南部グレンダンボ近郊、赤道儀を使って3分露光、東山写す
「はやぶさ」からカプセルの分離が確認されると宇宙科学研究所はファンの拍手に包まれた=13日午後7時51分、神奈川県相模原市中央区、福岡亜純撮影
川崎市の青木豊さん(32)は、友人と一緒にはやぶさを出迎えに行った。満天の星空のなかから現れたはやぶさの輝きに、「星の世界から帰ってきたんだ」と思った。友人たちと空に向かって叫んだ。「お帰り、ありがとう」
見守ってきた関係者の思いも複雑だ。「地球への帰還成功は、はやぶさが燃え尽きること。正直悲しい」と宇宙機構の曽根理嗣(よしつぐ)准教授。宇宙からの電波の「声」はもう届かなくなる。「日本は貴重な経験と知見を得た。本当にお疲れ様。よく耐えてくれた」(小宮山亮磨、福島慎吾)