大阪大と東京大は11日、人間らしいしぐさを学習していく子供型のロボット2体を開発したと発表した。5歳児と9カ月児の体格を再現。目に付いたものに手を伸ばしたり、人見知りしたりする。ロボットを使って人間が発達する仕組みを調べ、成長とともに認知能力が身につく謎を探る。
浅田稔阪大教授らが開発した9カ月児を模した「ノビー」は、目新しいものに好奇心を持つ学習の仕組みを取り入れた。おもちゃを見せると視線で追い、興味を持って手を伸ばす。ところが、しばらくすると飽きて、ほかに目を移してしまう。
5歳児の「M3キンディー」は、人と手をつないで歩いたり、目を開けると布団から起き上がったりする。人の顔を見分け、知らない人だと人見知りして後ずさりして大人の後ろに隠れる。
研究グループがこれまでに開発した子供型ロボットは、計5体になる。3月に発表した赤ちゃんロボットは企業を通じて販売する。浅田教授は「人間の脳のミステリーを解明するのに役立てたい。さらに2体の開発を予定している」と話す。科学技術振興機構(JST)が研究を支援した。
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