2010.06.09 Web posted at:  20:38  JST Updated - CNN
サイエンス

副流煙でうつ症状のリスク増大か 英研究

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副流煙でうつ症状のリスク増大? (C) Ferre Dollar/CNN

(CNN) 他人が吸うたばこの煙を吸い込む受動喫煙の影響で、抑うつなどの精神症状を示すリスクが増大するとの研究結果を、英ロンドンとエジンバラの大学の共同チームがこのほど米精神医学専門誌に発表した。

チームはスコットランドで健康調査を受けた8000人のだ液を採取し、ニコチンが体内で代謝された物質コチニンの濃度を調べた。この数字から、たとえ少量でも受動喫煙にさらされていると判定されたグループと、抑うつ、幻覚、気分の変動などの症状や、さらには統合失調症を抱えるグループとの間に、明らかな相関関係がみられたという。チームによれば、この関係はコチニン濃度が高いほど強くなることも分かった。

受動喫煙と抑うつなどの因果関係は立証されていないが、チームでは仮説として、たばこの煙によって体の免疫機能が低下したり、脳内で神経伝達物質ドーパミンの分泌に関わる経路などが阻害されたりする可能性を指摘している。

米がん協会によると、副流煙にさらされる米国人は全体の5〜6割を占める。米環境保護局(EPA)は、たばこの副流煙を発がん物質と断定している。

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