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広島少年院暴行の元教官、二審は猶予判決 示談など考慮
広島少年院(広島県東広島市)で、収容少年に暴行を繰り返したとして、特別公務員暴行陵虐罪に問われた元法務教官、菅原陽被告(27)=懲戒免職=の控訴審判決公判が10日、広島高裁であった。竹田隆裁判長は懲役1年2月(求刑懲役2年)とした1審広島地裁判決を破棄し、あらためて懲役2年、執行猶予4年を言い渡した。この事件では、元教官ら計5人が起訴されており、控訴審判決は3人目。
判決理由で竹田裁判長は「犯行は陰湿で教育の名に値しない」と指摘する一方、菅原被告と一部の被害少年との間で示談が成立していることに触れ、「1審判決の量刑を維持するのは酷に過ぎる」とした。
判決によると、平成20年3月〜21年1月、収容少年6人に洗剤の容器を口に押しつけ、無理やり洗剤を飲ませようとしたり、「切ってやる」と言いながら舌をハサミで挟むなどした。
菅原被告らは、1審で懲役9月〜2年6月の実刑判決を受け、いずれも控訴。元教官(44)の執行猶予付き判決が確定し、別の元教官(30)には懲役1年の実刑判決が言い渡された。元首席専門官(48)は無罪を主張し、地裁で争っている。