主力種牛5頭抗体検査も陰性 尾八重の制限解除

(2010年6月13日付)

 口蹄疫問題で県は13日午前0時、主力種雄牛5頭を避難させている西都市尾八重の牛舎を中心とした家畜の移動制限区域(半径10キロ)を解除した。ともに避難していた「忠富士」を殺処分した5月22日を最後に感染疑いが出ておらず、5頭の抗体検査でも12日に陰性を確認したため。周辺農場の目視検査でも異常は見られなかった。

 県口蹄疫防疫対策本部によると、5頭は10日に血液を採取し抗体検査を実施。牛舎から半径10キロ内にある畜産農家2戸の牛約30頭も、11日に目視検査して異常はなかった。このため、忠富士の処分翌日から起算し21日間の制限期間が12日で終了した。移動制限は解除されたが、別の発生農場を中心とした搬出制限区域には含まれている。

 5頭をめぐっては5月14日、感染リスクを減らすために県と農林水産省が協議した上で、特例として県家畜改良事業団(高鍋町)から約20キロ離れた同所に避難させていた。

 県は「周囲5キロに農家がない好条件の場所で、慎重に経過観察を続ける」と話しており、5頭は県内全域で口蹄疫が終息するまで現在の場所で飼育される。