12人分の涙が新たな感動を呼ぶ。数多くのアイドルイベントが行われてきた聖地、中野サンプラザで次代を担うアイドルグループが誕生した。
「最後まで名前を呼ばれなかったので、絶対に無理だと思いました。何と言っていいのか分かりません…」。ステージ上でメイドカフェでのバイト経験を告白し、12人目の合格者となった八坂沙織(21)は思わず声を詰まらせた。
一般応募で集まった約7000人から4回の審査をへて、この日の決勝に残ったのは24人。8人ずつ3組のユニットに分かれ、歌唱とダンスパフォーマンス、自己PRの最終審査を受けた。
モーニング娘。を皮切りに、アイドルグループ新時代が到来。9日にはAKB48のファン投票イベント、総選挙が話題を集めた。そこへ、エイベックスも満を持して参戦。この日の会場には同社の役員が勢揃い。審査員を務めた松浦勝人社長(45)らが目を光らせた。
厳しい戦いを勝ち抜き、最年長の八坂から最年少の前島亜美(12)まで、幅広い年齢層の12人が選ばれた。合格者発表後、明らかにされたグループ名は「SUPER☆GiRLS」。世界進出を視野に入れて名付けられ、アイドルを強調するために「i」だけが小文字表記になった。
今後は、8月7日の愛媛・ニンジニアスタジアムから4都市6公演が開催されるライブイベント「a−nation,10」で初お披露目。音楽プロデューサー、小室哲哉(52)が作詞・作曲した「Be with you」など、この日の課題曲だった3曲を歌う。
「AKB48さんを超えるような大きなアイドルになりたい。人気だけでなく、歌とダンスも含めて上回りたいです」。メンバーを代表して、勝田梨乃(15)が高らかに宣言。“日本最強”を合言葉に、船出のときを迎える。