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【安藤慶太が斬る】かくて国家や日本人の名誉は貶められる (2/5ページ)
なぜ、道教委がこういう調査をやるか、はっきりしておかねばならない。一言で言えば、北海道の学校教育の腐敗が深刻だからである。国旗国歌だけに限った話ではない。国旗国歌に限って言えば、北教組はすでに学校に対して道教委と同様の調査をかけ、現場の組合教師をあおっているのである。国旗排除を目指すマニュアルを配布した地区もあったが「国旗はどこにあったか」「誰が国旗を掲揚したか」「式次第に国歌斉唱が盛り込まれていたのか」など実際に式典で国旗がどのような取り扱いになって、組合員がどう働きかけたのか、などを北教組が学校の組合教師に克明に報告を求め、実質的に組合員に式典での国旗国歌の正常な取り扱いをさせないようにげきを飛ばしているのである。
道教委は北教組の国旗国歌排除マニュアルやこうした調査の存在を知っている。看過できないのは当然である。だからこそ学校現場で実際に行われた式典の状況を克明に把握しようとした。公教育を預かる立場に立つ者として当然の責務である。調査しない方がおかしい。
コラムの悪意
コラムでは「北教組の政治活動は当欄でも何度か批判した」とか「(北教組の)自浄能力のなさには呆れる」などと簡単な枕詞(まくらことば)だけをふって、これを免罪符に道教委の調査に実質批判を加える。新聞を読んで「道教委も何もそこまでやらなくても…」と感じる読者は多いはずで、それがこのコラムの主眼としか思えない。国旗国歌をめぐって北教組が裏や水面下でどれほど執拗(しつよう)に妨害しようとしているか。そうした動きをまともに報じずに「国旗国歌について学校で指導するなら、強制ではないことも併せて教えねばバランスに欠けよう」などと書くことこそバランスに欠け、悪意に満ちているといわざるを得ない。このコラムがやっていることはルールに基づく公教育の正常化の足をひっぱっている、としか思えないのである。
再び裁判所について
道教委が調査をやり遂げることができるか。今後も見守っていくつもりだが今回はこれ以上、深入りしない。今日の本題は、前回述べた裁判所の続きである。前回私はこう書いた。