４２日ぶりダル復活５勝！７回３安打０封！…日本ハム

２発を放った稲葉（右）と、５勝目を挙げたダルビッシュは、お立ち台でがっちり握手

　◆日本ハム９─０中日（１２日・札幌ドーム）　派手なガッツポーズも会心の笑顔もない。ダルビッシュは淡々と４２日ぶりの復活勝利を挙げた。右ひざ違和感で先発を一度回避、万全を期した中１３日に、「すごくトレーニングができて、バランスの良さにつながった。コントロールが良かったんで、テンポよく投げられた」とプラス思考で７回３安打無失点。８４球でお役ご免となり、５月１日の西武戦（札幌Ｄ）以来の５勝目を挙げた。

　絶対エースでも、手探りの復帰だった。投球に確信が持てたのは「試合前のブルペン」だったと言う。２日前の１０日のブルペンでは、「納得するものではなかったのでどうかな」と不安を抱えていた。梨田監督も「ゆっくり力まず打たせて取っていた。後半、ダルらしくなった」と話したように、序盤は手探りの状態で、３回まで奪三振なし。それが大量援護にも守られ、４回以降の４イニングで７つ。最速は１４９キロだったが、「直球の伸びというか、差し込んでいた。だから大体どの球種も良かった」と数字以上のキレに、本人も納得の投球だった。

中日打線相手に好投するダルビッシュ

　これで完全復活を証明。気になる右ひざについては「体のことは僕から言うことではない」と語らなかったが、厚沢投手コーチは「長いスパンで考えて、無理はしてほしくなかった。今日の感じだと大丈夫」と太鼓判を押した。球数も少なかったことから、リーグ戦再開後の初戦となる１８日のオリックス戦（京セラＤ）に、中５日で登板も可能となった。一度休んで勝ちを思い出したエースが、フル回転で白星を積み重ねてくれそうだ。