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【大リーグ】

松井、恩師の前で150号打つぞ きょうからドジャースと交流戦

2010年6月12日 紙面から

2回、中越え二塁打を放つエンゼルスの松井秀=オークランドコロシアムで

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 エンゼルスの松井秀喜外野手(35)は10日(日本時間11日)のアスレチックス戦の2回にフェンス直撃の中越え二塁打を放ち、4打数1安打。あと約2メートルでメジャー通算150本塁打はならなかった。チームは1−6で敗れた。大リーグは11日(同12日)から27日(同28日)今季交流戦の第2弾が行われ、エンゼルスは敵地でのドジャース3連戦。ヤンキース時代の恩師、トーリ監督の前で節目のアーチを決めたいところだ。この日はマリナーズのイチロー、カブスの福留、パイレーツの岩村がそろって無安打で、チームも黒星。仕切り直しの交流戦となる。

 オークランドの空へ、白球が勢いよく舞い上がる。区切りの150号か−。2回の第1打席。先発カーヒルのツーシーム系の143キロをとらえた当たりは、惜しくもセンターフェンス直撃の二塁打。あと2メートルほど及ばなかった。「本塁打の手応えは?」と聞かれても、松井は「ない。若干詰まりましたね」と淡々と振り返り、4回1死一塁でフルカウントから変化球を空振り三振したことに「少し悔やまれる」と顔を曇らせた。

 落ち込んでいる暇はない。11日からドジャースタジアムに乗り込み、通称フリーウエーシリーズと呼ばれる交流戦。ロサンゼルスを名乗るライバル決戦だ。松井にとって同スタジアムは、メジャー2年目の2004年6月以来6年ぶり。3連戦第2戦で野茂英雄から本塁打を打つなど、3戦合計12打数4安打、2本塁打と大活躍したゲンのいい場所だ。

 敵将は、07年まで5年間ヤンキースで師弟関係にあったトーリ監督だ。松井はこの日「試合するときは、そういうことは考えない。大丈夫」と話したが、今春のキャンプでは“イタメシ会談”をするなど強いきずなで結ばれた恩師を意識しないはずはない。

 春のオープン戦で初めて左翼の守備に就いたのも、ドジャース戦。その時は打球が全く飛ばず、トーリ監督から「シーズン中は狙わせる」と、挑戦状もたたきつけられている。ナ・リーグ本拠地の交流戦で指名打者制がないため、全3戦の先発はなさそうだが、主砲モラレスの今季絶望が決まっただけに、ソーシア監督は「間違いなく1試合は外野を守らせる。2試合になるかもしれない」と松井の打撃には期待をかけている。ドジャースタジアムは高校時代に、初めて足を踏み入れた思い出の球場で、150号のメモリアル弾−。これ以上ないシナリオを、恩師の前で完結させる。

 

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