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【哨戒艦撃沈】北が国連安保理に「被害者」と提起 理事国対応に苦慮

2010.6.12 18:47

 【ニューヨーク=松尾理也】韓国哨戒艦撃沈事件をめぐり、韓国からの問題提起を受けて協議を始めている国連安全保障理事会に対し、北朝鮮が自身を「被害者」と位置づけた上で安保理に協議を求める書簡を提出した。11日、国連外交筋が明らかにした。形式上は、国連加盟国である北朝鮮からの協議要請を理由なしに却下することはできず、各理事国は対応に苦慮している。

 北朝鮮はすでに安保理に対し、韓国からの問題提起を批判する内容の書簡を提出している。だが、新たに提出された2通めの書簡は、安保理に対し何らかの形での協議を求めており、1通めの内容とは大きく異なるという。

 書簡の詳しい内容は不明だが、非難決議や議長声明を求める韓国の外交攻勢に対抗する意図は明らかだ。哨戒艦撃沈事件をめぐっては、韓国の問題提起を受け、週明けの14日に安保理各国が集まり初会合を開くことが決まったばかりだ。

 安保理の協議では、たとえ制裁や非難の対象となる国であっても理事国が認めなければ意見表明などを行える機会はない。先日採択された対イラン制裁決議の交渉でもイランが意見表明を行えたのは一度だけだった。北朝鮮は、自ら協議を要請することで韓国主導の議論となることを阻止する思惑があるとみられる。

 このため、形式的なものであっても安保理がいったん北朝鮮の要請を取り上げてしまえば、北朝鮮にとって大きな外交得点になる。同時に連携して事件への対応に当たっている日米韓各国への打撃は大きい。

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