第2次大戦の際に奈良、京都の爆撃回避に尽力したといわれる中国の著名な建築史家、故梁思成氏の銅像がこのほど完成し、12日に北京の国家博物館で披露式典が行われた。銅像は10月末、「平城遷都1300年祭」を行う奈良県に寄贈される。
式典に出席した奈良県の窪田修副知事は「梁先生は奈良を守ってくれた恩人。日中友好の歴史をあらためて確認できて大変感謝している」と述べた。銅像は県庁近くに設置される予定。
梁氏は1901年、日本生まれ。米国で学び、中国に帰国後、古代建造物の研究に従事。大戦末期には歴史的建造物の重要性から奈良、京都を爆撃しないよう米軍に進言したといわれる。(共同)