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関大、留学生が入部…応援団「イッツクール」
関関戦へ向け、練習に励むトーマス・チャンセラーさん(大阪府吹田市の関西大で)=枡田直也撮影
88年の伝統がある関西大応援団リーダー部(大阪府吹田市)に今春、米国からの留学生トーマス・チャンセラーさん(21)が外国人として初めて入部した。学ランをまとい、硬派な応援団を「クール(かっこいい)」といい、17日から始まる同大と関西学院大の体育会各部による「関関戦」へ向け、練習に励んでいる。
米中部のミズーリ州セントルイスの出身。ミズーリ大で日本語を勉強し、マンガなどを読むうちに日本にあこがれるようになった。
昨年9月から交換留学生として関西大へ。日本語を学んでいたが、今春、同大の卒業生を集めたイベントで、応援団の統率された演舞を目の当たりにし、「こんなの見たことがない」と感動、門をたたいた。
4年の森山佳広団長(21)らが愛校精神などをうたった部の綱領を英訳。1メートル85、133キロというチャンセラーさんの巨体に合う学ランを用意し、敬語や礼儀を教えた。
チャンセラーさんも陽気な性格で、団員とすぐにうち解けた。5月、甲子園球場の関西学生野球で応援団デビュー。張りのある声と手拍子のリードで関大側応援席は一体となった。森山団長は「照れずに一生懸命やるので、観客席をのせるのは一番うまい」という。
8月に帰国するが、「関関戦」の勝利を目指し、大学構内で、汗びっしょりになりながら演舞の練習に打ち込んでいる。敬語はまだ苦手だが、日々上達する日本語で「今が一番楽しいです」と笑顔を見せた。
(2010年6月12日 読売新聞)
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