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[19490] 【一発ネタ】だいじなだいじなわたしのぱんつ(H×H 転成 TS)
Name: 褐色さん◆799f532f ID:640fa46e
Date: 2010/06/12 02:52
いやー困りました。ホント困りました。

もちろん大事なことなので二回言いますよ?


「…ハァハァ。なぁ,もういいだろ?もう俺さ,もう我慢できねぇよ。もうマジで…ひひ,ひひひ」

「ちっ,したねぇな,見えるとこには痕のこすなよ?大事な大事な人質様だ」

「んーー!んっーーー!」


ただいまぜっさん誘拐され中です。

手足はしばられていて痛いですし,手拭いかまされて息苦しいです。

そのうえたったいまから貞操の危機という状況まで追加されそうです。

この世界の治安が悪いことは知っていたはずなのですがやっぱり知識と経験は別物ということですね。

さすがハンター×ハンター。転生してきたわたしにも容赦ありません。

さて,ここはやっぱりあれですね。みんな大好き現実逃避,これしかないでしょう。

思い起こすはわたしの今世。尺はながめに生まれたころから。

天井のしみを数えてれば終わるってよくいいますし,ぼーっとしてれば,そこまでのダメージは受けないはず。

…うけないと,いいなぁ…。

もと男なもので,貞操の危機っていまいち実感わかないのですよね。

まぁなにはともあれ,回想はいりますね。





わたしがここハンター×ハンターの世界にきてしまってからはや16年,憑依とかじゃなくてちゃんと赤ん坊から始めたので
いまでは現実でいうところの高校のようなところに通っています。

2歳くらいまでは前世の記憶に赤ん坊の脳みそが釣りあわなかったのか,その頃のことは今ではいろいろとうろ覚えですけど,
ちゃんと前世の記憶を意識できるようになってからは前との違いにとまどったものです。

背の丈が低いので見える景色がなにかと新鮮でしたし,前世と違って今回は女の子だったことなどなど,例をあげればきりもありません。

いやなつかしい。



幸いなことに生まれたおうちはそれなりに,いやかなり裕福だったようで,生活に不自由を感じたことはありませんでした。

まわりにはメイドさんはもちろん,わたし専属の執事さんまでいる始末。

まぁ,お仕事で忙しい両親とはめったに会うことはできませんでしたが,使用人のみんながいたので特にさびしく思うこともありませんでしたし。



そのかわりに,といってはなんですがしつけはずいぶんと厳しくつけられました。

そりゃ人からみたらちょっといいとこのお嬢様ですからね。

ふと”おれ”とか言っちゃったときのメイド長のあの目と声は今でも忘れられません…。

ふだんはちょっときつめの口調でもこちらを想ってくれてるいことがわかる,わたしの大好きなおばあちゃんでしたのに,
一瞬でわたしが世界で一番悪いことしているような気持ちにさせてくれるあの眼はいつ思い出してもあばばばbbb…



…っと,いけませんね。とりみだしました。

おかげさまでいまでは頭の中でも一人称が“わたし”で固定されるくらいまで女の子女の子させてもらっています。

もと男としてはせめて僕っ子で…くらいの矜持があったはずなのですが,すっかり叩き潰されちゃいました。

よかったのやらわるかったのやら。



ちなみにこの世界がハンター×ハンターのものであるとわかったのは5歳のころです。

なにゆえって,いやね?

はやったのですよ。

ハンターごっこが。

幼稚園の子たちの間で。

幼稚園とはいえ,すでにおしとやかさをかねそろえ始めたお嬢様がたとはちがって,男の子たちはたとえお坊ちゃんだろうと男の子なのですよね。

最初はハンター?猟師?くらいにおもっていたのですが,元気にあそんでいるのをなんとなしに眺めていたら,
やれ俺はブラックリストハンターになって賞金首がどうのとか,やれ僕はグルメハンターになっておいしいものをみんなにとか
ハンターの定義がどうにもデジャブを感じるようなものばかりでした。

ネテロ会長という名前が出て来たときにとっさに,ちょっとまってください!と言って
いろいろと問い詰めてしまっても仕方ないと思うのです。

あまりに迫りすぎて,気の弱い子が泣き出してしまったときはさすがにあわてましたけど。

…あのときはごめんなさい。あの子,元気かなぁ,



そんなこんなで家に帰ってからもいろいろと調べた結果,あぁやっぱりここはあの世界なんだなぁと。

地名なんかを調べてみるとうろ覚えの知識と一致するものばかり。

ヨークシンとかはさすがにそのころでも聞いたこともありましたけど,
まさか転生先が漫画のなかとは思ってなかったので普通にスルーしていました。



さて,この世界の治安が世紀末的とはいわずともかなり悪いのは皆さんご存じのはず。

なにせ,おおっぴらに暗殺で生計が立てられる人々がいるのですからいわずもがな,ですよね。

そこで,わたしがお嬢様のお稽古のひとつとして,なにか武術を教えてほしいと頼み込んだところ,
なんとお家の敷地の中に道場が建ちました。

お金持ってすごいですね。



道場ではなんだか有名らしい武術家さんに,なんだかテコンドーともカポエラともつかない足技主体な武術を教わっています。

どうせならほんとうは心源流がよかったのですが,お父様のご友人なのだとか。

こればかりはどうにもしようがありません。



ときおり訪ねてくるほかの門下生との組み手からすると,わたしの強さはおおむね中の下から中の中といったところですか。

どうやらわたしに武術の才能はあまりないようです。



しかしそこで忘れてはいけないもう一つ。

習得してしまえば,へたな武術の達人にだって余裕で無双できるであろう,それこそがこの世界を特殊たらしめる“念”の存在です。

そんな“念”の修行ですが,やはり初めは“オーラ”を感じることができないとどうしようもないということで,あいた時間をひたすら黙想にあてることにしました。

怪しまれるといけないので,座禅などはせず,イスにこしかけひたすら集中,しゅうちゅう,シュウチュウ…。

見えないなにかを感じるために意識を静めつづけました。



そんな小さなことから始めた修行ですが,それから10年ほどたったいまでは基本の錬や絶にくわえ応用の周とか円とかその他もろもろ全部完璧で
発の“とある少年の黒歴史(エターナルフォースブリザード)”で相手は死ぬから私はこの世で最強になった。

スイーツ(笑)。

…いやここはオリーシュ(笑)のほうがいいかな?



本当に最強(笑)ならよかったのですが現実はそう甘くはありませんでした。

師匠なし,修行方法もあいまいでうまくいくはずもなく,最近になってようやっとなんか体のまわりに薄いもやがみえるような,
みえないような…くらいにまでなりました。

某ビフォーアフターとは正反対な意味で劇的な変化量ですね。



逆に10年もの間あきらめなかったわたしにびっくりです。

よくがんばりましたわたし。

すごいぞつよいぞかっこいい!

…自画自賛ってむなしくなりますね。



まぁこんなかんじで“念”のほうの才能は武術以上に乏しいようです。

せっかくこの世界に来たというのに…残念で仕方ありません。

ですがこのまま根気よく修行をつづければきっともう10年で錬,
さらに10年で発くらいはできるようになるでしょう。

いまからどんな念能力をつくろうか楽しみです。

ある程度身を守れてかつ日常生活がたのしくなるような,そんな能力がいいですね。

ビスケさんのように美容や健康に全力で挑むのもおもしろいかもしれませんし,
シズクちゃんのような便利な道具をつくるのも想像力がかきたてられます。



そもそもわたしの系統ってなんなのでしょう?

おもしろい能力をつくるならやっぱり具現化系とか操作系ですよね。

あ,放出系の瞬間移動なんてのもすてがたいです。

でも強化系はいただけません。

能力つかってもせいぜい殴る蹴るくらいでしょうしどうせ。

ちょっとたかのぞみですが,もし,本当にもし特質系とかだったらどうしましょう?

ほぼなんだってできるともいわんばかりのチート系統。

あぁ,まずいです。ゆめが無限にひろが―――――






―――――ゾクッ。

―――――え?


「…ハァハァ,…へへへ,なぁ嬢ちゃん,やわらけぇなぁ。ひひ,やわらけぇよぉ,嬢ちゃんのおっぱい。」


―――――なに,これ。うそ。なんで?まだハジマッテなかったの?
あんなにいっぱいカンガエテタノニ?


「…どうだ?なぁ嬢ちゃんどうだ?…気持ちいいか?…気持ちいいんだろう?」

「ひぅっ。ひゅ。」


―――――やめて,やめてやめてやめてやめて!さわらないで!さわっちゃやだ!
うそでしょ!?なんで,なんでこんなにキモチワルイノ!?イキガウマクデキナイ!


「あぁ,いいぜ。ホントいい。ほら,おなかもすべすべだ。」

「―――――っ!」


―――――ゾワッ


やだよきいてない。きいてないよ。

直接,ただ直接,肌に触れられただけなのに,服の上からよりも何倍も,何十倍も何百倍もキモチワルイ。

いやそれだけじゃない。

いまさらになってわたしのなかのわずかな“男”に押さえつけられていた“女の本能”が警告をあげる。

シャツをたぐられるだけで意識が騒ぐ。

からだを視姦されるだけで心が叫ぶ。

ただひたすらに,コワイ。


「…おい,さっさと終わらせろ。やっこさんがいつ金もってくっかわかんねぇんだ。」

「ちっ,わかったよ。…って,おいおい,おもらししてんじゃねえか。ひひっ,そうかぁそうかぁ,そんなにこわいのかぁ。
なぁ嬢ちゃん?安心していいぜ?おれぁ仲間内じゃテクニシャンでとおってんだ。へへ,だいじょうぶ。すぐに気持ち良くなれるからなぁ。」

「…ひゅぐ,ひう,うぅぅ。」

とうとう目から涙があふれてきた。

鼻水もたれているのがわかる。

もう顔はいろんな液でぐしゃぐしゃだろう。

男にいわれて初めて気がついたがいつの間にか失禁までしているらしく,腰のあたりがつめたい。

からだがふるえる。

鳥肌が立つ。

自分のからだ,目の前の男,今の状況,世界のすべてがわたしのことを虐める。


「ハァハァ。それじゃあ,そろそろ…,いいよなぁ…?」


男がわたしのスカートをまくりあげて,とうとう下着に指をかけた。

息が詰まる。

男が唾をのんだ音がはっきりと聞こえる。

“外側”。服の上からさわられただけで,寒気をおぼえた。

“表面”。はだに直接ふれられただけで,恐怖にふるえた

あと残っているのは“内側”だけ。

“外”と“表面”であれだけのことがあった。

ならばもし,“内”まで犯されたのなら,はたしてわたしはどうなるのだろうか?

そう思った。考えてしまった。想像して,しまった。

いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ
いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ
いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだキモチワルイキモチワルイ
キモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイ
キモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイキモチワルイコワイ
コワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ
コワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ
コワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ

―――――そんなこと,ぜったいに,許可しない(ユルサナイ)。



―――――“■■■■■■■■■■■■■(ガールズサンクチュアリ)”



「…あぁ?なんだぁ?」


ふとわたしの頭にことばが響いた。


「く,そ,なんだこれ。さげらんねぇ。…おい!なんか切るもん貸してくれ!」

「あ?なんでだよ。」

「いいからなんかあんだろ?はさみとかカッターとかよ!」

「ったく,それが人にもの頼むたいどかよ…ほらよ果物ナイフだ。これでいいだろ?」

「ああサンキュ」


わたしの下着に男がナイフの刃をたてる。


―――――ペキッ


「あぁ?」

「は?」


ナイフが折れた。


「おいなんだこれ?」

「しらねぇよ!なんか,なんかねぇのか他にぃ!」


男たちが刃物をさがしてばたばたしている。

どうしてかはわからないのだけれど,わたしの下着はやたらに堅いらしい,…です。

ならばわたしの内側はだいじょうぶでしょうか。

そしてこれ以上にこわいことはもうおこらないでしょうか。

なんだか眠くなってきました。

瞳がおもい。

意識がとおく―――――





…ふと目覚めると,わたしは車の座席で横になっていました。

体をおこすと,肩にかかっていた黒くてわたしには一回りばかりおおきな服がおちそうになります。

そのしたには下着以外になにもきていません。

あれ?なにがあったのでしたっけ。


「お目覚めですか?お嬢様。」

「ひゃっ!」


びっくりしました。この泰然とした雰囲気のおじいさんは確か…


「お父様つきの執事さん?」

「さようでございます。お久し振りでございます,お嬢様。御無事で何よりでございます。」

「………。」


…おもいだしました。わたし,襲われかけたのでしたっけ。いまさらになってまたからだが震えてきました。

がたがたがた。

あのあとどうなったのでしょうか。

わたしは,わたしは…


「…あっ」

「だいじょうぶでございます。お嬢さまはなにもされてはおりません。」


執事さんがわたしのことを抱きしめてくれました。

あたまをなでてくれました。

わたしは執事さんのむねを借りて,ずっとずっと泣き続けました。





事の顛末は,後日,執事さんから聞くことができました。

なんでも,執事さんが身代金を渡すふりをして犯人たちを単身にて強襲,執事さんを老人とあなどっていた男たちは一瞬で御用になったのだとか。

そのとき部屋に横たわるわたしはほとんど裸だったのですが,…なんというかその,“いたした”形跡はなく,
まわりには折れたナイフやはたまた,弾の切れたライフルなどが転がっていたそうです。

それはいったいどういうことでしょうか?


「…お嬢様は“念”というものをご存じでしょうか」

「びくっ!」


え?え?どうしてそこでそんな話がでてくるのですか?


「“念”とは一部の人間が修行の末に使えるようになる一種の超能力でございます。さまざまな超常的に現象を引き起こすことができ,
私がお見受けする限りお嬢様はあのとき“念”を使って身を守っていたように思えます。」

「へ,へぇー。そうなのですか。執事さんもその,ね,ねん?っていうの,使えるのですか。」

「はい。屋敷にはあと数名ほど念能力者が仕えております。
そのうちの一人が,お嬢様つきの執事と交代であたらしく就くことになりました。
お嬢様の執事としての仕事にくわえ,今後おなじようなことがおこらないようにボディガードとして,
そして“念”の指導者としてお嬢様にお仕えすることになります。」

「はぁ,そうなのですか。」

「いくら自らの危機により感情がたかぶったとはいえ,なんの知識もなしに“念”を使って見せたのです。きっとすばらしい念能力者になれることでしょう。」

「………。」


いえません!10年まえからこっそり修行していたとかいえませんから!

うう,執事さんの期待をはらんだまなざしがまぶしいです。

というか,いたのですね。お屋敷に念能力者。

うっかり錬でも成功させようものならいろいろとややこしことになるところでした。

よかったのやら悪かったのやら。

それにしても“念”で身を守った,ですか。

となるとあの時,頭に響いた言葉はもしかして念能力?

無意識につくってしまったのでしょうか。

むむむ…ちょっと集中してみれば…あったあったこれでしょうねたぶん。

ええっと能力の内容はっと―――



“わたしのぱんつは鉄壁ぱんつ(ガールズサンクチュアリ)”強化系

・この能力は使用者がどのような状態でも常時発動する。

・この能力が発動した場合,能力者のぱんつは能力者本人と能力者が心から許した相手以外おろすことはできない。

・ぱんつおよびその周辺部は危害が加えられそうになったとき,必要に応じて堅をおこない,ありとあらえるものからいっさい影響を受けない。



――え,なんですかこれ。

つまりあれですか,ぱんつをはいている限り腰回りだけは最強の防御をほこると,そういうことですか。

ちょっとまって,え?

こんなんじゃ戦闘はおろか日常生活でも使えませんよ?

守れるのはわたしの貞操だけってそんな…

いや確かにだいじではあるのですが,貞操以前に心臓でもさされたらあっけなく死んじゃいますよね…これ

そしてなにより能力名がひどすぎます…。

うぅ,うらみますよ,無意識のわたし…。

新執事さんとかにどうやって説明すればいいんですか…

わたしはやですよ?“念”の初授業でその,…ぱんつぱんつって,連呼するの


「…どうしてこうなったorz」


久し振りに敬語いがいの言葉をしゃべった気がします。

厳しくしつけられたとはいえこればかりは仕方がないのです。

仕方がないのですってば!

だからそんな目を向けないでくださいメイド長!

ここはお庭で,わたしはつぶやいただけですよ!?

なんでお屋敷のなかからその目を向けるのですか!?

地獄耳とかそんなレベルじゃ…はぁ。


「すいません,以後気をつけます。」


遠くの窓にみえるメイド長に頭を下げると,彼女は“よろしい”とでもいうように微笑んで去って行きましたとさ。

…はぁ





あとがき
絶体絶命の危機に眠れる力がめざめて窮地を脱する。そんな話。
これだけ聞くとありきたりですね。(笑)

ちなみに私はただ女の子に変な能力を手に入れさせたかっただけの紳士ですよ。
とまどう女の子ってかわいいよね。


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