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[19410] 【ネタ】メルヘンフェイト【習作】はじまりと終わり 二本立て (リリかるなのは)
Name: アドバーグ◆bdfba43b ID:07ba40b5
Date: 2010/06/12 04:08
ほぼ、初投稿です。
前に一回主人公同じ名前で投稿したけど一日で消してしまった。今回は頑張りたいです


【メルヘンフェイト】について

このSSのフェイトの半分はメルヘンで出来ています。
【はじまりと終わり】とは一切関係ありません
3話くらいで完結します。(予定)
おり主はいません。オリキャラもいません。
原作に忠実にブレイクしています。
個人的に今書いてる「はじまりと終わり」よりお気に入り

【はじまりと終わり】について

・無印、すごく・・途中から。
・オリキャラ主人公です。

無印11話真ん中くらいから。
なのはがSLBをぶっ放して、みんなでアースラに戻って、
時の庭園に武装局員が突っ込んだとことから



[19410] 魔法少女メルヘンフェイト
Name: アドバーグ◆bdfba43b ID:07ba40b5
Date: 2010/06/12 04:13
~~~時の庭園~~~



「どうして、こうなってしまったのかしら?」
「いったいリニスはどういう風に育てたのかしら?
せっかくアリシアの記憶をあげたのに似ているのは見ためだけ。フェイトは私を慰みに使う人形のはずなのに・・」

一人、緑の髪をした紫がイメージカラーのの魔女、プレシア・テスタロッサは一人呟いた。


「アルフー!!この庭園にもお花が咲いたよ。ほら、そこ!きれいなタンポポ」
「いやーほんとだねぇ。フェイトの思いがお花にも伝わったんだよ。」
えへへ~とフェイトは笑顔でアルフに抱きつく

『庭園をお花で満開にしたら、きっと母さんが笑ってくれる』
これは一か月前にフェイトのいった言葉だ。
一輪の花を咲かせるのに一か月もかかってしまった。
フェイトは必死になって、栄養価の高い土や、天然水を取りに行った。
そしてようやく咲いた一輪の花。ここから色々な生命が生まれていくことだろう

そんな二人に突然声がかかる。
「フェイトはいるかしら?」
紫の魔女プレシアが中庭にやってきた。

「母さん!このお花、初めて庭園で咲いたお花なんだ。これ母さんのために育てたからもらってくれませんか??」
フェイトは興奮しながらプレシアにいう。
「くだらないわね」
プレシアはタンポポを踏みつけながら一蹴する。

「あなたには、やることができたのよ、フェイト」
「なんですか?私なんでも咲かしますから」
と、パァッと笑顔を咲かせる。

「今から海鳴というところにいって、ジュエルシードを集めてもらうわ。ジュエルシードの資料はこのレポートに全部書いてあるから
すべて読んだらすぐに海鳴に向かいなさい。」
「わかりました。今すぐ向かいます!!ほら、アルフ行くよ。転送!!あ、場所わからない」

フェイトは全力でレポートに目を通し、高速で読み終えて、転送していった。

「まったく・・・あの子はわかってないわね。わたしは菜の花畑が好きなのよ。」
魔女は誰もいなくなった庭園には独り言をいいながら、しおれたタンポポに水をあげるのであった。





~~~海鳴~~~



「着いたよ、アルフ。ここはきれいな世界だね」
「そうだねぇ。庭園とは大違いだねぇ。」

極めてのんきに会話をしながら、フェイトとアルフはジュエルシードを探すのであった。
そんな感じで1時間が過ぎた。

「これが海なんだ。青くてきれいだ。空の色が反射しているのかな?」
「・・・フェイト?歩いているだけではジュエルシードは見つからないよぉー。」
「歩いている時しか見つからないものだってたくさんあるんだよ。走ってばっかりじゃ、疲れるし、
それに、潮風が本当に気持ちいい。ほら・・・・アルフあれ見て!!」
「タンポポだー。確かに走ってたら見つけられないよ~ってちがうよ。」
「ほら!そっちにはジュエルシード!!」
「嘘!?」
「アルフは私のこと疑うんだ。わたし、アルフのことは信じてるつもりなんだけどな・・」
フェイトのは肩を落としながら、バルディッシュをシーリングモードにする。
「封印っと。ほらね、アルフいったでしょ。歩いていなくちゃ、見つけられないものもあるって」
「・・・・ごめん、フェイト。私が間違ってたよ。」

こうして、早々に一つ目のジュエルシードを確保したフェイト達だった。



~~~翌朝~~~



「ケーキっていうのを食べてみたい。」
朝食にワッフルをかじりながら、さらに食べ物の話をするのはフェイトである。
「あたしは食べられないけど、フェイトがどうしてもっていうなら行ってもいいけどさ~」
「ありがとう。アルフ」
パァッとフェイトは笑顔でアルフをなでる。
だからフェイトそれは反則だって

今日はジュエルシードを探しながらケーキ屋を探すことになりました。



~~~お外~~~



「今日もお日様がやさしいね」
「優しいかどうかはわからないけど、確かにいい天気だねぇ。」
昨日同様、フェイトはご機嫌である。


「そういえば、庭園のお花、ほったらかしで来ちゃったけど、ファワー(タンポポの名前)大丈夫かな?」
「どうだろうねぇ?それよりもプレシア!踏みつけるなんてありえないって!!」
「だめだよ、母さんの悪口いったら。それにきっと母さんはお花が少なかったから優しい気持ちになれなかったんだよ。
今度は、もっといっぱい咲かせようね。だから、また手伝ってね!」
「フェイトぉ・・・」
アルフはフェイトの優しさに包まれる


てくてくと二人は歩いていく。
きれいなお花はいっぱい見つかったけど、ジュエルシードは全然見つからない。
でも、ケーキ屋っぽいものは見つかった。


~~~お店~~~


「・・・・漢字が難しくて読めないけど、多分このお店は知る人ぞしる名店だ」
フェイトの直観は99パーセントくらいで当たる
「こんにちわー」
元気よく、フェイトはドアを開く

「「いらっしゃいませー」」
お店の中には若く見えるが、どこか母性を感じる女性と、男の中の漢って感じの店長らしき人が出迎えてくれた。
「ケーキってありますか?」
「あらあら、かわいいお客さんね。どんなケーキが好きなのかな?」
「私、ケーキ食べたことないから・・わからない」
「じゃあ、今日一番よくできたこのモンブランはいかがかしら?」
「それでお願いします!あと、ホットミルク二つください」
「はい。かしこまりました」

モグモグ・・・「おいしい」
「そぉかい。なぜか、このホットミルクもいつものよりうまいし、このお店は不思議だねぇ」
モグモグ・・・
モグモグ・・・

「すみません!このお店はなんて読むんですか?」
唐突に店主っぽい漢の人に話しかける。
「あぁ、きっさ『みどりや』だよ」
「ありがとうございます。みどりやさん。また来ますね」
「・・?まぁいいか。またいつでもいらっしゃい」

ごちそうさまでした~!おいしかったですーー
ブンブンと手を振りながら、フェイトとアルフは翠屋をあとにしました。



~~~お外~~~


「風って不思議だよね。時にはひどい雨も降らすけど、こうゆったりと吹くと気持ちが安らぐ」
あたしは、フェイトのその顔が一番安らぐんだけど・・アルフはそんなことを考えながら、フェイトにそろそろ、
広域探査してもいいんじゃないか?と提案したところ、

「そうだねー。おいしいケーキ屋さんをもっと見つけるのもありだね。バルディッシュ!Set up!!」
≪Get Set(準備できています、お嬢様)≫
「広域探索・・ルンララ~っと。」
広域探索魔法『ルンララ~(仮)』によると、ジュエルシードは森の方に、ケーキ屋は町のほうにあるらしい。

「行くよ!バルディッシュ!!ソニックムーブ!!」
「なんで?」魔力の無駄遣いすぎる

メリハリのしっかりしすぎているフェイトに完全に追いていかれるアルフであった。


あとがき

メルフェイは、推敲してませんので誤字脱字もメルヘンってことで許してくださいorz
需要あるのかな・・・ww
でも書きます。



[19410] 始まりと終わり
Name: アドバーグ◆bdfba43b ID:07ba40b5
Date: 2010/06/12 04:09
~時の庭園~

「私のアリシアにちかよらないで」

「てぇー!!!」と武装局員がプレシアに砲撃を斉射する

しかし、プレシアの見えないバリアによって防がれる。
「うるさいわね」
庭園の上から雷が無数に落ちてきて、武装局員たちを襲う

「危ない防いで」というリンディの声もむなしく、局員は全滅した。

「ふふふふふははははは」と、プレシアは不気味な声を上げる


~アースラ艦内~

「いけない局員たちの送還を」

「りょ、了解です」

「アリ・・シア?」とフェイトは困惑している

「座標固定0120503」

「固定、転送スタンバイ。」

「もう駄目ね。時間がないわ。たった9個のロストロギアではアルハザードへたどりつけるかわからないけど
でももういいわ終わりにする。この子をなくしてからの暗欝な時間をこの子の身代わりの人形を娘扱いするのも。
聞いていてあなたのことよ、フェイト。せっかくアリシアの記憶を挙げたのに似ているのは見た目だけ
役立たずでちっとも使えない私のお人形。」

エイミィが説明を加える。
「最初の事故のときにねプレシアは実の娘アリシア・テスタロッサをなくしているの。彼女が最後に行っていた研究は
使い魔とは異なる使い魔を超える人造生命の生成。」

「えっ?」と、なのは、ユーノは首をかしげる?

「そして死者組成の秘術フェイトって名前は、当時彼女の研究で使われた開発コードなの。」

「よく調べたわね。そうよそのとおり。だけどだめね。ちっともうまくいかなかった。
作り物の命は所詮作り物。失った者の代わりにはならないわ。」

「アリシアはもっと優しく笑ってくれたわ。アリシアは時々わがままも言ったけど、わたしの言うことをとてもよく聞いてくれてくれた。」

「やめて。」なのははこらえきれず声を上げる

「アリシアはいつでも私に優しかった。フェイトやっぱりあなたはアリシアの偽物よ。
せっかくあげたアリシアの記憶もあなたじゃ駄目だった」

「やめて。やめてよ」

「アリシアをよみがえらせるまでの間に私が慰みに使うだけのお人形。
だからあなたはもういらないの。どこへなりとも消えなさい!!」

「お願い!もうやめてっ!!」

「ふはははははは ぁはははは ふははは
いいこと教えてあげるわ、フェイトあなたを作りだしてからずっとね、わたしはあなたが大嫌いだったのよ」

がしゃっと手錠が揺れ、バルディッシュとともにフェイトが崩れ落ちる。

「局員の回収終了しまし・・・・一人いません!?」
司令部の男性が報告するが、次のエイミィの声によってかき消される。、
「たいへんたいへん、ちょっと見てください!!屋敷内に魔力反応、多数。」
「何だ。何が起こっている?」

クロノの言葉が終らないうちに庭園敷地内にAランクの魔力反応が80を超える

「私たちの旅を邪魔されたくないのよ。私たちは旅立つの」
プレシアがジュエルシードを空に浮かべようとしたその時、
「黙れ!!」と魔法弾がプレシアに直撃する。
黒色のマントに、白の甲冑を身に付けた、銀色の髪の武装局員がプレシアの目の前に立っていた。


~アースラ~

「僕がとめてくる。ゲート開いて!!」とクロノは、ゲートまで全力で走る。
「クロノ君!!どこへ?」と、なのは、ユーノ、アルフ、そして、気を失っているフェイトと廊下で遭遇する。

「現地へ向かう」
「私も行く」、「僕も」、「アルフはフェイトについていてあげて」

と、二人の少年と一人の少女は、時の庭園のゲートへと向かった。

~時の庭園内部~

「あなた、よく平気だったわね?」と、魔法弾の直撃を受けたに傷一つないプレシア。
「平気なもんか。今の今まで気を失ってたってのに。」と銀髪の局員の少年はプレシアに向かい合う

「プレシア・テスタロッサ。お前は間違ってしまった。」
「そうね。私は間違ってしまったわ。アリシアを死なせてしまったのだからね」
「そうじゃねぇ。お前の間違いは、新しい人造の生命を作りだそうとしたことだ。
それ以外にも救いの道はあるのだから。例えば、医術とか」
「そんなはずないわ。私は見たもの。アリシアは息をしていなかったわ。
アリシアは脈もなかったわ。アリシアは、命を絶ってしまっていたのよ!!」
「身内の死の前に冷静な判断が出来るとは思えないけど、もういい。お前をぶったおしてから、アリシアも助けてやる。覚悟しやがれ!!」


~時の庭園外部~


クロノ、なのは、ユーノは入り口で、近くの相手を攻撃する機械を蹴散らしながら、進む。
「スティンガースナイプ!!」クロノが手早く敵を蹴散らしながら、3人は道を進む。
城の内部はまだ正常である。次元震は、まだ起きていない。一人残ったという武装局員が奮戦しているのだろう。
「ここから二手に分かれる。僕はプレシアの元へ行く。君たちは駆動炉へ!!、今道を作るから。ブレイクキャノン!!」
砲撃によって、なのはとユーノのための道を作る。
「クロノ君気をつけてねー」
クロノはプレシアの元へ、なのは達は駆動炉へと向かった。

~アースラの一室~

「あの子たちが心配だからすぐに帰ってくるよ、次に会うときは本当のフェイトに戻っておいてね。
これからのフェイトの時間はフェイトが自由に使っていいんだからね」

と言い残しアルフは時の庭園へと向かった。

「母さんは最後まで私に微笑んでくれなかった。私が生きていたいと思ったのは母さんに認めてほしかったからだ。
どんなに足りないといわれても。どんなにひどいことをされても、だけど、笑ってほしかった。あんなにはっきりと捨てられた今でもわたし、まだ母さんにすがりついている。
アルフ。ずっとそばにいてくれたアルフ。言うことをきかなかった私に、きっとずいぶんと悲しんで・・
何度もぶつかった真っ白な服な女の子。はじめて私にまっすぐ向き合ってくれたあの子。何度も出会って戦って、何度も私の名前を呼んでくれた。何度も、何度も。
生きていたいと思ったのは母さんに認めてほしかったからだ。
それ以外生きる意味なんてないと思っていた。それができなきゃ生きていけないんだと思っていた。捨てればいいてわけじゃない。逃げればいいってわけじゃもっとない。

私の、私たちのすべてはまだ始まってもいない。
そうなのかな?バルディッシュ?私、まだ始まってもいなかったのかな?」

≪Get Set≫

「そうだよね?バルディッシュ。ずっと私のそばにいてくれたんだもんね。お前もこのまま終わるのなんていやだよね?」

≪Yes Sir≫

「うまくできるかわからないけど一緒に頑張ろう。」

バルディッシュを金色の光で包みこむ

≪Recovery≫

「私たちのすべてはまだ始まってもいないだから、ほんとの自分を始めるために今までの自分を終わらせよう」

フェイトは、漆黒のマントをまとい、時の庭園へと向かった。


こうして、
なのはと、クロノは、次元震から世界を守るため
ユーノは、世界とジュエルシードの回収のため
フェイトは、新しい自分を始めるため
銀髪の少年はカプセルの中の少女を救うため。


それぞれの物語が始まった。



[19410] 始まりと終わり二話 「はじまり」
Name: アドバーグ◆bdfba43b ID:07ba40b5
Date: 2010/06/12 04:09
~時の庭園 なのは・ユーノ・アルフ~


遅れてきたアルフは持ち前の俊敏性で、なのはとユーノに追いついた。

ユーノが大勢を相手にチェーンバインドで動きを止め
なのはが相手と距離を保って、中距離射撃
そして、アルフが近接という絶妙なコンビネーションで3人は駆動炉へと向かう。

ユーノ、「数が多い。」あまりの量の多さにユーノのバインドが緩む。
パリンと、大型の敵にひとつがユーノのバインドが襲いかかる。

「なのはー!」
なのはが振り返ると、目の前に斧が。バリアを張っても間に合わないかもしれない。

≪Thunder Rage≫
なのはの目の前に閃光が落ちる。そして、頭上から声といかづちが迸る。

≪Get Set≫
「サンダー・レイジー!」
「フェイト!!?」とアルフが声を上げる。

壁が崩れ、見たことのない形の。

「大型だ。バリアが強い?」
「だけど、二人でなら」

「行くよ。バルディッシュ。」
「こっちもだよ。レイジングハート」

「サンダー」「ディバイーン」「「バスター!!」」

大型は金色と桜色の光に飲まれる。空から降りてきた金色の少女の顔はまぶしかった。

「アルフ心配かけてごめんね。本当の私を始めるよ」

「なのはと、僕は駆動炉へ。アルフとフェイトはプレシアのところへ」と
ユーノが掛け声をかけ、2組に分かれた。



~同時刻 時の庭園 プレシア・銀髪の少年~


銀髪の少年はいまだ、倒れずにプレシアの前に立っている。
少年は、基本的に自分から攻撃をしない。プレシアが、ジュエルシードを使おうとすれば発動させまいと
攻撃しに行くがそれ以外では、いっさい攻めない。

銀髪の少年は、結界魔導師である。バリアの強度だけは、他のエース級の魔導師に匹敵する。

焦っていたのはプレシアのほうだった。
早くしなければ、執務官や、増援が来る。そうすればジュエルシードの発動をするタイミングが確実に失われる。

その焦りが、3ランク以上下の相手に対して、決定打を生み出せなくしていた。

「ちょこまかちょこまかと。いい加減くたばりなさい」
鋭い雷撃が少年をかすめる。少年はのバリアジャケットの黒色のマントは破け、白色の甲冑も壊れて、もうバリアジャケットとして
何の機能もしていない。
だが少年はまだ倒れない。少年にも倒れてはいけない理由があるから。
少年の血が滴り落ちる。

「もうちょっと・・あと少しかわす続けられれば。」
と呟き少年は不敵な笑みを浮かべた。




~同時刻 時の庭園 クロノ→少年~

「さすが、本丸に乗り込むだけあって、敵の数がさっきとも段違いだ。魔力の温存なんて、言ってられないな」

「Stinger Ray」
S2Uから光の弾丸が発射され正面の相手を撃ち抜く。
「Stinger Snipe」
入り口で傀儡兵を一掃したとき同様に、道を作っていき、クロノは一人走った。
しかし、最後の扉の前でまるで岩のような大きな傀儡兵と遭遇した。
「大型か・・バリアも強い。遠距離では、撃ち抜けないな」
クロノは、全速力で近づく。
大型はクロノを迎撃しようと腕をふるう。しかし、クロノはひるまない。
腕はクロノの目の上をかすめ、流血した。
だが、これで、クロノと、大型の距離はゼロ距離になった。

「いくら大型といっても、構造は同じだ。喰らえ、ブレイクインパルス!!」
クロノは爆発する大型から飛び降り、最後の部屋へと降りて行った


クロノが降りて行くと、今にもくたばりそうな見知った顔と、時空犯罪者であるプレシアが向かい合っていた。
「コロナ?コロすけなのか?」
クロノは驚きのあまり声をあげる。
「来たか!おっせーんだよクロスケー。ナイスタイミング!あと、よろしく!」
と誉めながら?一方的にクロノにプレシアの相手をクロノに任し、銀髪の少年コロナは、魔法の詠唱に移る。

「相変わらず、勝手な奴だ。けど、プレシア・テスタロッサ。お前の相手はこのぼくだ。」
「あらあら、ぼーやが二人に増えたところで何も変わらないわよ」
ジュエルシードを発動こそさせていないが、さっきからジュエルシードの力は使い続けているプレシアをまともに相手にするのは
AAA+ランクであるクロノ一人では、難しい。

『クロスケ、2分あと、2分粘って。』とコロナは念話を送る。
『任しとけ。コロすけが・・』とクロノも了解する。
クロノも、自力だけでは、プレシアに勝てないとわかっているのである。

だが、その30秒後、クロノが雷によって吹き飛ばされる。
理由は単純である。部屋の中心に無防備なコロナを守りながら、二分もSランクオーバーの攻撃をただ受け続けることなど
どんな優秀な魔導師だろうと出来はしない。

コロナを守る人はいなくなった。だが、コロナは詠唱をやめない。クロノは立ち上がる。クロノは、コロナを信頼しているし、コロナもクロノを信頼しきっている。
そして、クロノはもう一度立ち上がり、全力全開で、最後の一滴の魔力まで、シールドに注ぎ込む。
数十秒たえ、シールドにもひびがはいり、砕けそうになったとき

金色の少女が舞い降り、雷が止まった。

「あなたにいいたいことがあって、ここに来ました。私は・・私はアリシア・テスタロッサではありません。
あなたの作ったただの人形なのかもしれません。だけど、私はフェイト・テスタロッサはあなたに生み出され、育ててもらったあなたの娘です」

「フフッフフ・・はは、だから何?今更あなたを娘と思えとでもいうの?」

「あなたがそれを望むなら。それを望むなら、世界中のだれからも、どんな出来事からもあなたを守る
私はあなたの娘だからじゃない。あなたが私の母さんだから。」

「くだら・・「よく言った!!フェイトとやら!!あとは俺に任せろ!」とコロナが割り込む

「夢を、願いにかえ、願いを希望に変えた。それでも、希望だけは捨てきれないから・・・
極大結界、『シルバー・ワールド』」

さっきまで、流し続けていたコロナの血で描かれた魔法陣が浮かび上がる。

「まさか・・?血で魔法陣?儀式魔法?」
プレシアはこの魔法の異常性をいち早く見破る。しかし、それももう後の祭り。

コロナはさらに詠唱をし、シルバーワールドが完成する直前、誰からも見えないときにアリシアのポットごと結界内に強制転移させる

そして、銀色の光によって魔法陣の中と外の世界が分断される。


~シルバーワールド内~


「9年ぶりかな?アリシア。お前はなんて成長していないんだ」

コロナは、デバイスを手術モードに切り替え、アリシアの体にメスを入れながら、一人呟く。

「また明日っていってたのに、9年も待たせやがって、しかもまだ起きない。どんだけお寝坊さんなんだよ」

コロナは、レアスキル物質変換によって、アリシアの体内にある、魔力による毒素を自分の体に移す。

「俺、今武装局員やってるんだ」

毒の耐性と特効薬は持ってきているが、それも気休め程度で、コロナの全身に激痛が走る。

「結界魔導師っていって誰かを守ることのできる仕事なんだ。すごいだろ?」

毒処理後、開腹した部分を縫合していく。

「医師の免許も取ったんだよ。知ってる?外科医の失敗ってさ、人殺しなんだ。」

縫合後、頭にメスを入れようとする。

「外科医って、殺した人が多いほど、優秀になれるんだ。」

待てよ。メスを止める。さっきのプレシアの会話によると、記憶はあるんだよな??

「お前は将来何になるんだっけ?そんな将来のことなんて考えたことないか?」

意識はない、体は動かない、のに記憶はある?これって、一時的なショック状態かな。アリシアの膝を叩いてみる。反射がある。いける。

「さて、手荒になるけど、起きて貰おうか。アリシア」

コロナは持てるだけの魔力をアリシアの中に流し込んでいく。

「痛いかもしれないけど、我慢しろよ」

アリシアの中にある、魔力をすべてコロナの魔力で押し流す。そして物質変換によって、自分の魔力を体内の自然なものに変える。

「起きやがれ!!アリシア・テスタロッサ!!!!」

もう、体内に異物も異常もない。あとは、心肺の蘇生のみ。AEDなんて便利なものもないので、人口呼吸と心臓マッサージを行う

「起きってんだろーが!」

駄目だ。いやまだだ。肉体は生きている。ちょっと、魔力と毒が体に侵入して、一時的に心臓の動きが止まっただけ。可能性は十分にある。

「約束したろ。また明日って。」

続ける。

「俺が局員になれたのも結界うまくなれたのも、外科医の免許取れたのも全部、お前のおかげなんだよ。」

動いた。今右手が少しだけ。呼吸も。

呼吸も脈も正常に戻る。

コロナはアリシアを再び、元の体制のままポッドの中に入れ、強制転移魔法を詠唱し、元の場所に戻す準備をする。

「俺の話はもう終わりだ。記憶に障害は残るだろうから、何も覚えてないだろうし、これからはお前は魔法とは違う世界で生きてほしい。
新しい人生がんばれよ。俺も頑張るから。今度、またどこかで会えたらいいね。もし、また会えたら、そんときはまたいっぱいお話ししような。
アリシア、俺、お前のこと大好きだったから。じゃあ、また・・・な」


「シルバーワールド解除」

シルバーワールドが崩れ落ちる。そして、光に包まれていて、誰にも見えないところで、強制転移を発動させ、アリシアを元に戻す。

シルバーワールド展開前ととなんら、時間は変わっていない。変わったのは、魔法陣の中央でとコロナが倒れていることだけだ。

この魔法を唯一知っているクロノが一番先に動いた。

「エィミィ、コロナをアースラに転送。こいつはもう動けない。」
『・・クロノ?? アリ・・・シア 生きて・・るから 頼んだ・・・よ』
コロナから今にも途切れそうな念話がクロノへ伝わる。

「コロナ、よくやった。あとは休んでろ。」とクロノは普通に喋る。
コロナがアースラに転送される。と同時に、駆動炉が止まった。

「なのは達か・・」

「ふははは・・あははははは。さっきのボーヤが何をしたか知らないけど、
私とアリシアはアルハザードで失われた時間を取り戻すの。」

プレシアはジュエルシードを発動させる。
アルフが飛びかかるが、片手で弾かれる。
クロノは魔力切れ、フェイトは・・・悩んでいる。

大規模な次元震が起き、あたりが虚数空間に飲まれる。
プレシアは、アリシアのポッドまで歩いていく。

しかし、その時、プレシアは、死んでいるはずのアリシアが少し動いたのをプレシアは見た。
隙は一瞬。だが、十分すぎた。クロノはS2Uになけなしの魔力を込め、ぶん殴りアリシアの距離を作る。

「エイミィ!!」「了解」と、転送の補助を頼んでおく。

駆け付けようと、プレシアも全力でアリシアの元へ行こうとする

しかし、その間の天井がぶち抜かれ、人が降りてきた。なのはと、ユーノが到着した。
これにより、プレシア・テスタロッサと、アリシアは完全に分断された。

「転送完了。」アリシアが転送された。

「ふはは・・あっはは・・・ハハッハハハ」
壊れたようにプレシアが笑うと同時に庭園が急速に崩壊する。

天井は崩れ、壁はえぐられ、大地が割れる。
あたりが虚数空間に飲みこまれる。

プレシアが虚数空間の中に飲みこまれてそうになっているのをフェイトは黙って見つめている。
そして、フェイトはなのはを見つめ、にっこりとほほ笑み、プレシアに言った

「母さん、今までありがとうございました。今でも母さんを信じています。
だから、私は・・新しい私を始めます。母さんも向こうで幸せになってください。
アリシアと母さんだけではなく・・・出来れば、その中に私もいればうれしいな。」

フェイトは控えめではありながらも、最後にしっかり、自分のわがままを言った。

しかし、プレシアは狂気のまま叫びながら、一人、虚数空間へと落ちて行った。

「フェイトちゃん。帰ろう!」
なのはが手を差し出す。

「うん。帰ろう。」

ユーノとアルフによる転送魔法でアースラへ帰還する。
こうして、プレシア・テスタロッサ事件には終止符がうたれたのだった。



[19410] 始まりと終わり三話 「その後」
Name: アドバーグ◆bdfba43b ID:07ba40b5
Date: 2010/06/12 04:09
その頃、そのあとのアースラ艦内は大騒ぎだった。

転送されてきた武装局員の少年は息をしていない。否、正確にいえば、止まっている。
手足の一部も動かない。医学的でも、魔法でもどうしようもない。

次に送られてきた、金髪の幼女は、生きてはいるが、意識レベルが弱い。とにかく処置が大変である。
ただでさえ、武装局員の屍の山(死んでない)なのに、さらに重症患者が増えるのだ。

そこに、魔力すっからかんの執務官と、少女2、少年1、使い魔1が帰還してきた。

「コロナの様子は僕が見るよ。」
クロノは銀髪の武装局員の近くへ行く。ちなみにクロノも額から血が流れている。

フェイトはどうしてもアリシアが気になるらしい。無言で眺めている。

「フェイトちゃん、治療の邪魔になっちゃうから、私たちも怪我の治療しなくちゃいけないし、あっちいこっ!」
なのはが正論をいうが、フェイトはピクリとも動かない。そして、2秒後ぶっ倒れた。

「フェイトちゃん!?」
なのはがフェイトを支え、困っている。

「なのは、過労だよ。心身ともに疲れてるんだ。少し、寝かしといてあげよう。」
ユーノ先生はなのはの怪我を治療しながら、冷静に判断する。

少女たちは、各々治療をし、その日は体を休めた
ただし、ユーノだけは、夜中ぶっ通しで、武装局員の治療をしていたようだが・・




翌日。。。。

日本時間で12時頃、いわゆるお昼だが、アースラ艦内で起きているのは司令部の一部のみで、あとは静まり返っている。

そんなときにむっくりと起きたのは、以外にもコロナだった。

コロナはシルバー・ワールドの副作用で、結界内で動いた時間×2だけ、止まっていたようである。
シルバー・ワールドは、世の中の法則に逆らいまくるうえに、発動させる条件が難しすぎるし、
その上、後遺症が残るので、実戦では使えない魔法の一つであった。

しかし、すべての条件をクリアし、なんとか発動させたはいいが、
時間を止めた世界で動いた人数分、その時間現実世界で止まる、という副作用で止まってしまった。というわけである。

あと、コロナにはひとつ気になることがあった。アリシアから、吸い取った毒を完全に中和できていない。
毒だけなら、レアスキル、物質変換で何とかできるが、抗体とか、ワクチンとか打っておいたので体内で混ざり合ってしまったので、対処しようにも複雑すぎて対処できない。

コロナのレアスキルとは「物質変換」である。簡単に構成されている、もしくは、コロナの熟知しているものの形状を魔力を流し込むことにより変化させることができる。

スプーンをフォークにしたり、古着をリメイク仕立て直したり、基本的に魔法で役に立つことはないが、日常的に大助かりなものである。
手術中に使ったものは、その物質変換の応用である。物質変換したものは、あらかじめ調べておいた、毒と、自分の魔力のみだ。
したがって、毒とワクチンの混じり合ったものなんてコロナにはどうしようもない。

でも、とりあえず、日常生活や、魔法を使うことにおいて、この体内の毒がどうこうということはないので置いておくことにしよう。
とコロナは決めたのだった。

そして、コロナがふと今の状況を見てみると、見事に真っ白、いわゆる病室であるのだが、不釣り合いにも黒色の物体がある。
「クロスケ・・・」
クロノである。クロノは、自分の怪我の治療もせずに、ずっと看病してくれていたようだ。
「クロスケ・・起きてるときには絶対言わないけど、ありがとう」
コロナは、クロノに薄手の毛布をかけて、武装局員のいる病室へと向かう。

コロナがてくてくと廊下を歩いていると、栗色ツインテールの少女とばったり出会った。

「おはよう、直ったんだ。よかった」と少女はまぶしすぎる笑顔で話しかけてくる。
「おはよう、えっと、・・・コロナ・スエード14歳」
「高町なのは、私立聖祥大学付属小学校の小学3年生。」
「なのはでいい?」
「うん。私もコロナちゃんでいいのかな?」

おおふ。ありえん。年下にまで女の子に見られるとわ。俺のプライドが・・・
たしかに、身長低いし、声も高いし、パジャマだけどさ・・・しくしく。

「えっと・・だめだったかな?スエードさんとかにしたほうがいいのかな?」
だめだ。なのはは、何も気づいていない。

「コロナでいい。あと、俺男だから」
「コロナちゃん。嘘はいけないよ。コロナちゃんは・・」

耐えられん、そんなに年下にコロナちゃんと連呼されて耐えられるわけがない。

「だから、俺は男だって。」つい声が大きくなる
「嘘」少女は笑顔で否定する

説明しようにも途方に暮れていたところに

「ったく、うるさいな。起きたって勝手に病室抜けだしたら駄目だろ」
と救世主クロノが来る

「ク、、ク、クク、クロノー!!」
コロナがクロノに抱きつく

「な、なんだよ、離れろよ。気持ち悪い。」
と、なぜか、頬を赤く染め、否定するクロノ。

「クロノ君とコロナちゃんってそういう関係だったんだ。わたし、お邪魔だよね?」
となのはが盛大に勘違して、去っていこうとする。

「「待て待てなのは、話を聞いて!!」」とコロナとクロノはシンクロする。
「???」
二人がなぜか、必死すぎる様子なので、ようやく話を聞くことになった、なのはであった。



~クロノ説明中~



5分後
「えーっ!?クロノ君とコロナちゃんは付き合ってるんじゃないの?」
誤解はひとつは解けたが、肝心なほうが解けてない。

15分後
「そうなんだー。クロノ君とコロナちゃんは同い年で、お風呂とかもいっしょに入るんだー。仲いいんだねー」
ああ、なんとなく、この子の本質がつかめてきた気がする。

・・・・・・

1時間後
「だから、クロノ君と、コロナちゃんはそうして出会ったんだね?」
だめだ。こいつはポンコツだ。ポンコツ・オブ・ポンコツだ。クロノはコロナに念話を送る
『もう、あきらめてコロナちゃんでいいんじゃないか?』
『うん。もういいわ、諦める。クロスケ・・・・ありがとう』


と、執務官でも、なのはの中の コロナ=女 の方程式は崩せなかった。

なのはの誤解はそのまま、クロノとともに、コロナは食事へ向かう。
その最中にクロノが質問してきた。

「コロスケ?アリシアに会わなくていいのか?」
「ああ、アリシアは魔法実験の被害者だし、魔法とは関わらない、民間の里親に引き取られるだろうし、
あいさつは昨日済ませたから。」

コロナは、笑顔でそう答えた。

「ねぇねぇ、コロナちゃん、コロナちゃんとアリシアちゃんとはどういう関係なの?」
となのはが質問してくる。

あまりのポンコツさにさっきからフラストレーションのたまっていた、クロノが切れた。
「なのは・・少し、頭冷やそうか・・」
なのはに対して優しく、ブレイクインパルスが撃ち込まれた。


~食堂~


「おいしい、武装局員の固形物なんかと比べ物にならん。てか、待遇の違いにモノ申す、クロノ執務官」
「それは艦長に行ってくれたまえ。コロナ武装局員。」
「艦長に食関連を任したら3日で隊が消滅すると聞いたことがあります。クロノ執務官。」
「・・・・確かに」
などと、クロノとコロナは内容はともかく楽しくおしゃべりしているときに
ユーノ・スクライアがやってきた。

「ユーノ君昨日はお疲れさま。」
「ああ、なのはありがとう。」
「それでね、聞いてユーノ君。さっきから、コロナちゃんと、クロノ君がね、私だけお話に入れてくれないの。まるで、二人だけの世界を作っちゃうの。ラブラブって感じで」
ユーノ「・・・・」

『クロノ、コロナって男だよね??』
『当然だ。』
と念話でやり取りをする。

「ユーノ君まで、私のお話聞いてくれないの?」
「ごめん、なのは、ちょっと考え事してた。」
「ひどい、ユーノ君は、私が目の前にいるのに、ちがう女の子のことを考えてたんだね?
そういうのって、女の子は傷つくんだよ」
「ははは」ユーノは笑顔でごまかす。

コロナとクロノは、ユーノは苦労しそうだなーなどと、お茶を啜っていた。


~その頃のフェイトさん~

リンディ「さぁ、あなた達、ご飯出来たわよー」

フェイト「アルフ?私たちって、捕虜だよね?」
アルフ「うん。そのだよぉ・・フェイト」
フェイト「なんで、艦長室にいるんだろうね。」
アルフ「わからないけど、匂いも甘ったるいし、ご飯に砂糖かかってるし。」
二人「「はぁ・・」」

フェイト達は地獄にいた。


・・・・・・・・・・・・・


その後みんなの進路が決まった。

クロノは何も変わらず、アースラで執務官
コロナもアースラで武装局員だが、今回の事件の一番の功績者なので階級がかなり上がるらしい。
ユーノは次元震の影響でミッドチルダに帰れないので、なのはとともに、なのは家へ。
フェイトは、本局へ護送され、取り調べ後、裁判になる。裁判は間違いなく勝訴であるが。
アリシアは、とミッドチルダに帰れ次第、里親に引き取られらしい。それまでは、クロノとリンディが面倒をみるらしい。

・・・・・・・・・・・・・

~数日後~

フェイトの本局移送が決まり、少しの間だけ、フェイトはなのはと面会できるようになった。
コロナは、仕事で、抜けられなかったため、クロノが付き添った。

海沿いで天気のいい日
黒色の少女と、白色の少女は再び向かい合った。

「ふふ」とお互い笑い合う。

「うれしかった。まっすぐ向き合ってくれて」
「うん。友達になれたらいなって思ったの。でも、今日はこれから出かけちゃうんだね?」
「そうだね。少し長い旅になる」

「また会えるんだよね?」
「うん。少し、悲しいけどやっとほんとの自分を始められるから。来てもらったのは、返事をするため。
君が言ってくれた言葉・・友達になりたいって。私でいいなら。けどわたしどうしていいかわからない。
だから、教えてほしいんだ。どうしたら友達になれるのか?」

「簡単だよ。友達になるのすごく簡単。名前を呼んで。君とかあなたではなくて、しっかり名前をよんで。私、高町なのは。なのはだよ。」
「な・なのは。・・なのは ありがとうなのは」
「少しわかったことがある。友達がないていると同じように自分も悲しいんだ。ありがとうなのは
今は離れてしまうけれどきっとまた会える。そうしたら、また君の名前を呼んでもいい?
会いたくなったらきっと名前を呼ぶだから、なのはも私を呼んで。なのはに困ったことがあったら、今度はきっと私が助けるから。」

二人は抱き合い、リボンを交換する。

なのはがみんなに別れをつげる。魔法陣が輝き、転送の光があらわれる。なのはとフェイトは互いが見えなくなるまで手を振ったのだった。


~そのころのコロナさん~

鉛筆を転がしていた。「4」カキカキ。コロコロ「5」カキカキ。コロコロ「4」カキカキ・・・
いわゆる筆記試験を受けていた。
小隊指揮権の免許を取らされていました。

3日前。。
「階級上がったんだから、小隊の一つや二つ持てるように免許とれ。」とクロノの助言である。
「試験ヤダー。絶対ヤダー」などと、ごねていたが

結局コロナさんは小隊指揮権の免許を取ることになりました。



無印編 完





続くはず。









補足と書いて言い訳と読むコーナー

アリシア・・・劇場版地元でやってないので、見れてない。
ネットで調べたら、死因は、魔法の毒とか、ショック死とか、窒息とかその辺だったので、
毒抜いて、心肺蘇生できたら、いいんじゃね?とか軽い気持ちでやってしまった。
ほら、原作と若干流れ変えたかったから・・・アリシア生かしておこうとか・・・書き出して後悔した。

シルバーワールド
血の魔法陣書いて、あたりに膨大な魔力があること、今回は、プレシアが撃ちまくった魔力の残骸。
2分間の詠唱、後遺症つき。
という条件のもと発動できて、空間内だけ。時間止める。内部は動けるけど、外部は時間経ってない。的な感じです。はい。
JOJO5期まで、読んだけど。ちゃんと覚えてないなぁ。ザ・ワールド



後書き



こう、オリキャラを自然となじませようとしただけなのに、それだけで、無印が終ってしまった。
フェイトとは会話すらしていない?気のせいです。してません。

あれ?当初の予定ではヒロインはフェイトだったはずだのに
書いてるうちに、ヒロインがクロノになってしまった。
まぁいいか、クロノかわいいよクロノ。もう、ヒロインクロノでいいや。

なのはは、なぜか、影が薄くなるんで、仕方なく、ポンコツになってもらいました。
この子が将来、戦技教導隊になるなんて、おそろしすぎる。




[19410] 始まりと終わり四話 「ラモス」
Name: アドバーグ◆bdfba43b ID:07ba40b5
Date: 2010/06/12 04:10
【4話  幕間1】


 ̄ ̄ ̄コロナ・スエードの日常



^^^試験^^^


さてさて、コロナ・スエードです。
プレシア・テスタロッサ事件から数日経ち、フェイトは本局へ移送され、なのはとユーノは、元の世界へと帰って行きました。

そんな中、今俺は、実技試験を受けてるんだけど、
クロノいわく、小隊指揮権という試験らしいんだが・・
しかし、どっからどう見ても執務官補佐の試験である。見事にしてやられましたー。クロスケ帰ってきたら殴る。

でも、一回目の筆記テストで、気づくべきだった。
鉛筆サイコロ振ってただけだから、本文とか読んでないのが悪かったのかと後悔する。
しかも、奇跡的にこれが、筆記をパス出来たんだから世の中ばかげている。若干執務官が心配になるね。

あ、やばい。魔力弾飛んできた。試験に集中しないと・・




^^^それから5日後^^^


クロノは、無事、フェイトとアルフを本局へ護送しアースラへ帰ってきた。
「死ねーーー!!」
右フックがクロノの顔面に遠慮なく撃ち込まれる。

「おぶっふ!!」
奇声をあげながら、ゴロゴロとクロノは地面を転がる。クロノは視線をあげた瞬間、さわやか笑顔のコロナがいた。

「お帰りなさい。そして、何か言い残すことはありませんか?クロノ執務官」
「・・・」
コロナのあまりの迫力に鼻血だらだらのクロノは何もいえない。

「まずはこれを見てくれますか?クロノ執務官?」
コロナは一枚の厚紙を広げる。

「なになに・・・あなたは執務官補佐に合格したことをここに記します。って本物?
どうしてだ?実技はともかく、お前が筆記でうかるわけないだろ!?あれは冗談でry・・・」
がしっ!!とコロナはクロノの口を押さえつける

「お口が開きすぎでございますよ。口は災いの元と言いますから。クロノ執務官」
「その・・いろいろごめん。いや、すみませんでした。」
「いいんですよ。クロノ執務官」
「出来れば、言葉使いも直してくれるとうれしいかな・・・なんて・・・おもったり、おもわなかったり・・」
言葉の途中コロナに冷たい目で見られ、クロノははっきりと最後まで言えなかった。

「いちおう、言っておきますが、何があってもクロノ執務官の補佐につくことはありませんから」
とコロナは笑顔で言い捨て、武装局員の仕事へ、向かっていった。

ちなみに、この敬語プレイは一週間続いたそうだ。



^^^武装局員の集い^^^



「全員解散!!」武装局員の指揮官が声をかけ、今日の仕事が終わる。

武装局員は基本的に隊員でBランク、隊長でAランクというのが定説であるが・・それは完全に嘘である。
いや、もしかしたら本局ではそうなのかもしれない。

でもアースラの一戦艦の組織の末端のような存在である武装局員は
実際には、隊員で~Bランク。隊長でB~Aランク、指揮官でAランクといったところである。

ちなみに、コロナはAランク。武装局員の中では極めて優秀なほうだ。
しかも、隊員で使いやすい立場で、結界魔導師という頑丈なシールドを持っているので、しばしば、模擬戦をさせられたりする。
というより、コロナの仕事は模擬戦以外ほとんどない。

そのおかげで、本来適性はフルバックだが、だいたいどんな戦い方もできるようになっている。
14歳という若さを踏まえても、間違いなく、このアースラの中で対人・対集団戦闘の経験は多い。

「コロナ、次回は俺が勝つからな!!」
「コロナ、次は殺す。」
「明日こそ射止めて見せるから待っててね。」

など、何かと彼は局員内では人気者だったり、そうじゃなかったりする。

それはさておき、コロナのデバイスが、今日の模擬戦で折れてしまったのである。
だいたい、模擬戦ばっかりしてるのでコロナのデバイスは一週間に一本くらいは折れたりする。

デバイスの購入は、自己負担というのが、武装局員の暗黙の了解である。
デバイスは、割と高いのだ。でも、ないと、困る。だったら作ればいいのだ。
コロナは、法律系、文系はさっぱりだが、幼い時、アリシアがいなくなってから、科学系、理系のことは一式学んだし、メカには非常に強い。
てなわけで、コロナはデバイスマイスターの称号を持っている。

彼は自分のデバイス(杖)をどうせ折れるので、すごく適当につくるが、何度も作っているせいか、
毎回デザインが変わるせいか、割とこれが好評であり、作るときは毎回5本つくり自分の以外の4本は
次の日に模擬戦で買った人にプレゼントをしたりしている。





^^^だいたい事件から2週間後^^^


コロナは、隔週でお風呂上りにプチ身体測定をするのだが。そこで体の異変に気付いた
「身長変化なし。ん?体重までまったく一緒かぁ。珍しい。あれ、爪、全然伸びてないじゃん」

・・・おかしい。身長体重はともかく、爪が伸びないのはおかしい。
嫌な予感がする。シルバー・ワールドの副作用か・・いやいやありえん。

あっ!!?毒だ。毒の中和が出来てないんだー。

でも、なんで?体の成長止まる。いやいや、さすがにそれはないよー。
今かろうじで、クロノより、2mm身長高いだけだもの。二週間止まってたし、抜かれるかも。

ああ、困った。クロノに抜かれる。ちがうちがう。俺の体どうなってるんだ??
ちょっと、有給とって本局で検査しにいかなくちゃ


^^^次の日 検査 in 本局^^^


有給くれって艦長に言いに行ったら、アースラ整備だから、好きにいってらっしゃいといってくれた。
艦長最高!だが、息子は風邪引けこのやろう。とか思いながら、検査を終え、控室でぼーっと待つ。

そこに、金髪の少女が通りかかった。
アリ・・・ちがうちがう。こんなに早く再会してたまるかい。こっ恥ずかしい。気を取り直して目の前の少女に話しかける。
「フェイト・・だっけ?」
「!?」
ほぼ0距離から『名前』を呼ばれ声をかけられたフェイトが驚く。

「えっと・・コロスケちゃんだっけ?」
あぁ、ちがう。間違いばかりがいろいろ混じってるよ。

「そっか、自己紹介してなかったね。俺はアースラの武装局員コロナ・スエード14歳。よろしく」
「フェイト・テスタロッサ9歳。よろしくね。コロナちゃん」

「うん。でも俺ほら、男だよ」
「???知ってるよ。だから、よろしく。コロナちゃん。」
これは、なのはとは違うタイプの強敵だ。なんて、思ってたら、フェイトがこういった。

「コロナちゃんは、きれいな髪をしているし、とても、かわいらしい。だから、コロナちゃん。」
「・・・・・・・・・・ああ、うん、ありがとう。」
否定するところだけど、なんていうか、まっすぐ過ぎて、否定できん。まぶしい。もう、『ちゃん』でいいや。

「ところで、フェイトよ。フェイトも検査に来たの?」
「うん。この病院の設備が一番結果が出やすいんだって。」

フェイトは人造人間なので、精密な検査とかいろいろその辺が大変なんだろう。と勝手にコロナは納得する。
よく見たら、フェイトの手にはリストバンドが付いている。これは、いわゆる魔力殺しと、発信器である。

「フェイトはこの後時間ある?そろそろお昼だし、一緒に食べない?」
「うん!」とパァッとフェイトは笑顔で答える。
笑顔が眩しいぜ。つい、見とれてしまった。この子は心の魔力光も金色だよ。



^^^ファーストフード店 in 病院の横^^^


「モスラバーガーセット2つで。」

注文をすまし、適当な椅子に腰かける。
フェイトは、今は軟禁の状況で、病院より半径1km離れることができないだけで、検診以外は自由に行動できるらしい。

「お待たせいたしました。モスラバーガーセット2つです。ただいまキャンペーン中で、モスラバーガーセットをご購入の方に
ラモスの名場面セレクションフィギュアを贈呈していますが、お好みのラモスはありますか?」

「いいえ。ランダムでお願いします」コロナが間髪いれずに答える。
これは誘導尋問なのだ。お好みのラモスを選んでしまうと、シークレットが絶対に出ない。
「かしこまりました。では、セットを二つお買い上げですので、そこのレバーを2周させてください。」
とガチャガチャをするよう店員さんに促される。

「フェイト・・出番だ」
「えっ?わかった。わたしがんばるよ。」
とフェイトはまっすぐに気持ちを込め、ガチャガチャを回す。

がちゃがちゃ

コロン

フェイトはカプセルを掴み、パカッと開く

すると中から出てきたのは

『銀のラモス』だった。
銀のラモスが出る確率は1000分の1。

店中から歓声が響き渡る。
銀のラモスが出たぞーー!!とか騒ぎ合っている中にはなぜか涙を流している人さえいる。
これには、にわかラモスファンであったコロナも驚いた。

「ねぇ、コロナちゃん。これ、コロナちゃんにあげるから、もう一回私がまわしてもいい?」
フェイトはとんでもない発言をした。

店中から非難の声が飛んでくる。しかし、フェイトは動じない。彼女はこの状況下で純粋にガチャガチャを楽しんでいる。

がちゃがちゃ

ころん

フェイトは再びカプセルを開ける。

あけた瞬間あたりが閃光に包まれる。

『金のラモス』だった。

金のラモスの出る確率は0.0000000001以下。つまり、エヴァの起動確率より低い。
さっき、銀のラモスを見て、泣いていた人は失神してしまった。
銀の時とは違い、金のラモスをひいたときは店の中の時が止まってしまった。

フェイトだけが、無邪気にも喜んでいる。
「わたしと同じ色だ。大切にするね」と金のラモスを大事にカプセルに入れなおし、ポケットにしまった。

しかし、そこに、ラモスの金色の光をフェイトの魔力光と勘違いした、警備の人(AAAランク)によって、コロナと、フェイトは
つかまってしまった。




^^^そのあとの二人^^^


警備の人の勘違いだったことが判明し、もちろん釈放されたが

二人は声を合わせてこういった。

「「おなかすいた」」






後書き。


やばい。物語が何もすすんでない。
フェイトも性格がおかしくなってきた気がするがきっと気のせいだろう。




[19410] 五話 「はやて」
Name: アドバーグ◆bdfba43b ID:07ba40b5
Date: 2010/06/12 04:10
始まりと終わり【5話  幕間2】





^^^アースラ内部(朝)^^^



クロノ・ハラオウンだ。

昨夜コロナは病院から戻ってきたが、ずっと浮かない顔をしていて心配だ。
ついでに、フェレットもどきもアースラへ戻ってきて非常にうざい。

「しくしくしくしく。。どうせ、俺は・・・もう・・」

「コロスケ、いったい何があったんだ?」

「クロノ。俺・・もうだめなんだって」
「!?」
クロノは最悪の事態を想像して青ざめる。

「大丈夫だって。おまえは、アリシアの死も覆した男だ。それに僕も付いているから。」
「クロスケ・・お前は何も分かっていない。お前がいるのがさらに原因の一つなんだからな。」
「・・・はぁ?」

「俺は、お前のことを曲がりなりにも友達だと思っていた。でも、もう・・・俺に関わらないでくれ!!」
「おい、コロスケ、いい加減にしろよ!何も話さないと何も分からないじゃないか!!」

「どうせ、話したって、お前じゃなにもわからねぇよ。」
「だったら、上官命令だ。病状を詳細に話せ。」

「ははは・・・卑怯だな。クロノ執務官」
溜息をつきながら、コロナは話し始める。クロノは長い話になると思っていたが、短かった。


「背が伸びない・・・体重が増えない・・・筋肉がつかない・・・アリシアの手術の時の毒のせい。ホルモンに異変・・・終わり」
「・・・・・ずっと??」
「ちがう・・・そのうち伸びる。でも、10年はかかるって・・。」
クロノは無言で、コロナを抱きしめた。

お互い身長はコンプレックスだったし、今まで身体検査ごとに張り合ってきた仲だ。
クロノが逆の立場だったとしても笑えるわけない。
しかも10年は長すぎる。
その後のコロナの話によると体全体の成長が止まるらしく、外見は一切年を取らないらしい。
髪も爪も伸びないが、怪我をしたら元に伸びるし、髪も切った分だけは伸びるらしい。
原因は前例がないのでわからないということだった。

その日、クロノはすべての仕事を放棄してコロナに一日付き添った。



^^^翌日^^^



コロナです。
生きていればいいことがあるかもしれません。
今日からまた頑張っていきたいと思います。

でも、まだ、その勇気が足りないのでさっき、艦長に「バカンスに行ってきます」といったら
「いいわよ。お土産は全員分ね」と言われた。

多分、今朝クロノが話を通しておいてくれたんだろう。
そうじゃないと、こんな不当な休暇許してもらえるわけがない。
前、クロノ新しいデバイスにしようかな?とか悩んでたから、とびっきりいいものを作ってあげよう

というわけでいちおう、高町なのはへの伝言という名目の元、第97管理外世界へ旅行しに行くことになりました。
コロナは転送ポートから第97管理外世界へ飛び立っていった。
なぜか、うらめしそうな目でユーノが見てくる。
お前はそんなにあのポンコツが好きなのか?


^^^第97管理外世界 日本^^^


まだ、見たことのない世界の光景にコロナの乾いた心が潤っていく
「おおっ、これがジャパニーズ・サムライ王国なのか」
リンディに渡されたパンフレットを読みながらコロナは呟いた。

「なになに?いま日本ではこすぷれ?というのが流行っている」
コロナはパンフレットから間違った知識を次々と吸収していく。

「日本の首都東京にある、アキハバラは、とりわけ素晴らしい街だと。」
ふむふむ。よし、じゃあ、そこは最後として、まずはサムライの町古都【Kyoto】に行くことにしよう。


^^^Kyoto^^^


「あれ?間違ったかな?」
コロナの視界には、サムライのいそうな雰囲気の城がある。だが、そこにサムライはいない。

コロナは道行くおじいさんに話を聞く
「おじいさんはサムライですか?」
「ふぉっふぉっふぉっ・・わしも昔は、凄腕の剣士で・・って、そんなわけあるかーい。
サムライなんて、とっくの昔に滅んでおるわ。わしのおじいさんのおじいさんは・・・」
質問しといてアレだが、長い話になりそうなので先に行かせてもらおう。

残念ながらサムライはいないらしい。
仕方がないから、コロナは【サムライ大全】とかかれた本(500ページ)と木刀と編み傘と新撰組とかかれたハッピを買って、次の目的地へと向かった。


^^^Kyoto駅^^^


なんていう造形物。これはもうデザインがすごい。天井とかどうなっているのかわからない。
そして、なにより人込みはすごいよ。

この高い建築物の上の方に日本人の一部の人が魂をかけるという
料理、『ラーメン』の強豪が競い合っているところがあるらしい。

片っ端から回ることにした。

味噌、醤油、とんこつ、塩など、いろいろな味付けでおいしい。
しかも、どれからも作り主の情熱が伝わってくる。

コロナはレアスキル(笑)【食のソムリエ】を発動させる。
コロナの母親はミッドチルダで定食屋をしている。
幼いころから英才教育をうけたコロナに見破れないレシピなどない

こうして、新しい料理を学び、コロナは古都Kyotoを満喫しなのはの住む海鳴へと向かった。


^^^次の日、海鳴市^^^


青い海、白い雲、サンサンと輝く太陽。5月末とはいえ暑いものは暑い。
うだーっと、コロナは木刀を杖代わりに歩く。
リンディさんから手紙を預かっているのでそれをなのはに渡さなくてはいけないので
なのはの家を探しておりますが、意外とこの町広くてなかなか見つかりません。

途中すごい豪邸のなかに、ジャパニーズカルチャー【メイド】を見たりした。

っと、コロナは何かを発見した。
なのはの着ていた白い制服を見つけた。多分学校がこのへんなんだろうとウロウロしてみると、学校を見つけた。

今は朝だから登校中のようだ。
つまり、正門の前で待っていれば苦労せずになのはに会えるということだ。

新撰組のハッピを着て編み傘をかぶり木刀を右手に持ったコロナが
サムライ大全を読みながら待つこと3分、なのはがやってきた。

「なのは!!」声をかける。
「・・・・」
なのはは一瞬こっちを見たが、顔を伏せ、視線を落とした。
「なのは、俺だよ俺。コロナ・スエードだよ。」
「・・・・」
なのはは完全にスルーして無言で小学校の中に入って行ってしまった。

不機嫌だったのかな?コロナは編み傘をクルクル回しながら、考える。何が駄目だったのだろうと・・。
パンフレット通りの格好だし、何一つとして駄目なものは見当たらない。
仕方ないので、また下校時間に待ち伏せるとして海鳴市を堪能することにした。

少し歩いてたら、図書館があった。
手元にある【サムライ大全】の中でわからない言葉があったので、ついでに調べることにした。


^^^図書館^^^


中はとても涼しかった。そんななか、コロナは、歴史コーナーに向かう。
途中すれ違う人々に変な眼で見られるが、銀髪の子なんて、この世界には少ないからだろうと、コロナは結論付けた。

歴史コーナーに向かう途中で、車いすの少女が上段にある本が取れないようなので、ジャンプして代わりに取ってあげたら、
俺の顔を見て、なぜか絶句してしまった。まったくもって失礼な子である。

「ハラキリ・ハラキリ・・・」
気になる言葉を調べることに夢中になっていたら、気が付いたらお昼になっていた。

おなかがすいたので、図書館を出ることにした。
外は暑いし出たくないなとか思っていたら、その暑い中、さっきの車椅子の少女が入り口にいた。
少女はだれかを待っているようだった。

なんで、暑いのに中で待たないんだろうか?とか思って隣を通りすぎる。

「あの・・」
小さな声が背後から聞こえ、振り返ると、少女と目が合う。
「あの・・・さっきはありがとうございました」
「あ、いいよー。」
なんだー、めちゃくちゃいい子じゃないかー。この暑い中、お礼を言うためだけに待ってたなんて
コロナの中でさっきと180度印象が変わった。

「本すきなの?」
気づけば、何げなく話しかけていた。
「そうでもないんやけど、あたしは、本読むくらいしかやることがあらへんので・・」
悲しそうに少女は言う。

「そっかぁ。学校とかもいけないんだよね」
「そうなんです。みんなと勉強とかスカートめくりとかやってみたいんやけどできひんのです」
さらに少女の表情は悲しそうになる。最後のほうは聞き流した。

車いす=病気=病院と関連付けて、コロナは思い出し、いつの間にか「最近さぁ、俺病院にいってさ・・」と病院でのいきさつを大事な部分に触れないように話していた。
少女は無言で聞いてくれた。
「あたしも、足が動かんくなるかもしれへんって聞いたときは泣いたわ。でも、そのうちそれもなれる。お互い頑張ろな」
年下の少女に励まされてしまった。この子本当にイイ子だよ。

「あたし、八神はやていいます。お兄さんの名前聞かせてもらってもええですか?」
「コロナ・スエード、永遠の14歳、あと敬語じゃなくてもいいよ」

「じゃあ、遠慮なくため口で話すでコロナ。それと、永遠とちゃうて。それより、その服装どうにかした方がええよ」
あれ?思ってたよりこの子活発?なんか変わったな。

「まずその服装はおかしい!!!時代的に見てもバラバラやし、それ以前にそんな服装の子は今、この現在にいいひん。」
はやてによって服装がおかしいと断言される

「はやて、でもこのパンフレットにはこれが正装って書いてあるんだけど」
はやてにパンフレットを手渡す。
「なんで、わざわざ現地に来て現地の服装よりもパンフレットを信じるんや?あたしが編み傘かぶってるか?
というか、そのパンフレット何や。間違いだらけや。捨てとき。」

「マジ?」
「ほんまや」
はやてがパンフレットをゴミ箱に投げ捨てる。

「とりあえず、コロナ今時間あるんやろ??だったら、ちょっとだけ付き合いや。」
「・・・はい。」

コロナは圧倒されて、デパートに向かうことになった。


^^^デパート^^^


「ついたでー。あたしが服選んで来るからコロナはちょっとここでまっときぃ。」

なんで俺はこんなところにいるんだっけ??ここ婦人服売り場だよ。まさかまたなのかな?
コロナって名前が悪いのかな?身長の低いのが悪いのかな?ははは・・あの子は大丈夫だと思ったのに。

「もってきたでー」
膝の上に山となった衣服のせいで顔が確認できないが間違いなくはやてだ。

「はやて・・話が「じゃあ、これからいこかー」・・・」
コロナの話など聞かずに、ひらひらと黄色のワンピースを取り出し、コロナを試着室に押し込んだ。

試着室ではやてに脱がされそうになる。
「ま、ま、待ってくれ!!はやて。自分で脱げるから」
コロナは、試着室からはやてを追い出し、再び車いすに戻した。

試着室で一人になったコロナは考える。
考えろコロナ・スエード。ここで、今一番良い手段を考えろ。
今一番いい方法は・・・・・・・・・・・・・


はやて「コロナー、あけるよーー」

サーッとカーテンが開く。
はやてから歓声があがる。
「めちゃめちゃかわいいやん。」

そう、コロナの考えた一番良い方法とは【開き直る】だった。
コロナはひらひらの黄色のワンピースを着ている。

「よっしゃー!コロナ次これいくでー」とはやてが手渡してくる
コロナも「よしなんでもこーい!!」とノリノリである

~2時間後~

「じゃあ、こんだけ買おかぁー」
10着ほどかごに服を放り込み、コロナに渡す。

コロナはお会計を済まし、はやてを押して、着替えを済ませてからデパートを出た。


道を歩きながらコロナは呟く
「ありえん・・」
「どないしたんや、コロナ?かわいいで」

「ところでコロナの家はどこにあるんや?まずは荷物置かんと食事にもいけへんよ。」
食事に行くことはもう決まったことなんだーとコロナは思いながら、困る質問に対してどうしていいか考ていたら
「そーやぁ。ここからならあたしの家近いし、あたしの家にこればええんやん。」
などと、はやては爆弾発言をしやがった。

これは断っても、どうせ行くことになるんだろーなーと思い、再び考えることをやめたコロナだった。



結局というか、やっぱりその日ははやての家に泊まることになったのだった。








あとがき。

今回はいまいちキレがない気がする。特に後半。
本当はこの回でもっと話が進むはずだった。
はやては、普通の子にしようと決めてたのに、また路線変更が起きてる気がする。


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