~~~時の庭園~~~
「どうして、こうなってしまったのかしら?」
「いったいリニスはどういう風に育てたのかしら?
せっかくアリシアの記憶をあげたのに似ているのは見ためだけ。フェイトは私を慰みに使う人形のはずなのに・・」
一人、緑の髪をした紫がイメージカラーのの魔女、プレシア・テスタロッサは一人呟いた。
「アルフー!!この庭園にもお花が咲いたよ。ほら、そこ!きれいなタンポポ」
「いやーほんとだねぇ。フェイトの思いがお花にも伝わったんだよ。」
えへへ~とフェイトは笑顔でアルフに抱きつく
『庭園をお花で満開にしたら、きっと母さんが笑ってくれる』
これは一か月前にフェイトのいった言葉だ。
一輪の花を咲かせるのに一か月もかかってしまった。
フェイトは必死になって、栄養価の高い土や、天然水を取りに行った。
そしてようやく咲いた一輪の花。ここから色々な生命が生まれていくことだろう
そんな二人に突然声がかかる。
「フェイトはいるかしら?」
紫の魔女プレシアが中庭にやってきた。
「母さん!このお花、初めて庭園で咲いたお花なんだ。これ母さんのために育てたからもらってくれませんか??」
フェイトは興奮しながらプレシアにいう。
「くだらないわね」
プレシアはタンポポを踏みつけながら一蹴する。
「あなたには、やることができたのよ、フェイト」
「なんですか?私なんでも咲かしますから」
と、パァッと笑顔を咲かせる。
「今から海鳴というところにいって、ジュエルシードを集めてもらうわ。ジュエルシードの資料はこのレポートに全部書いてあるから
すべて読んだらすぐに海鳴に向かいなさい。」
「わかりました。今すぐ向かいます!!ほら、アルフ行くよ。転送!!あ、場所わからない」
フェイトは全力でレポートに目を通し、高速で読み終えて、転送していった。
「まったく・・・あの子はわかってないわね。わたしは菜の花畑が好きなのよ。」
魔女は誰もいなくなった庭園には独り言をいいながら、しおれたタンポポに水をあげるのであった。
~~~海鳴~~~
「着いたよ、アルフ。ここはきれいな世界だね」
「そうだねぇ。庭園とは大違いだねぇ。」
極めてのんきに会話をしながら、フェイトとアルフはジュエルシードを探すのであった。
そんな感じで1時間が過ぎた。
「これが海なんだ。青くてきれいだ。空の色が反射しているのかな?」
「・・・フェイト?歩いているだけではジュエルシードは見つからないよぉー。」
「歩いている時しか見つからないものだってたくさんあるんだよ。走ってばっかりじゃ、疲れるし、
それに、潮風が本当に気持ちいい。ほら・・・・アルフあれ見て!!」
「タンポポだー。確かに走ってたら見つけられないよ~ってちがうよ。」
「ほら!そっちにはジュエルシード!!」
「嘘!?」
「アルフは私のこと疑うんだ。わたし、アルフのことは信じてるつもりなんだけどな・・」
フェイトのは肩を落としながら、バルディッシュをシーリングモードにする。
「封印っと。ほらね、アルフいったでしょ。歩いていなくちゃ、見つけられないものもあるって」
「・・・・ごめん、フェイト。私が間違ってたよ。」
こうして、早々に一つ目のジュエルシードを確保したフェイト達だった。
~~~翌朝~~~
「ケーキっていうのを食べてみたい。」
朝食にワッフルをかじりながら、さらに食べ物の話をするのはフェイトである。
「あたしは食べられないけど、フェイトがどうしてもっていうなら行ってもいいけどさ~」
「ありがとう。アルフ」
パァッとフェイトは笑顔でアルフをなでる。
だからフェイトそれは反則だって
今日はジュエルシードを探しながらケーキ屋を探すことになりました。
~~~お外~~~
「今日もお日様がやさしいね」
「優しいかどうかはわからないけど、確かにいい天気だねぇ。」
昨日同様、フェイトはご機嫌である。
「そういえば、庭園のお花、ほったらかしで来ちゃったけど、ファワー(タンポポの名前)大丈夫かな?」
「どうだろうねぇ?それよりもプレシア!踏みつけるなんてありえないって!!」
「だめだよ、母さんの悪口いったら。それにきっと母さんはお花が少なかったから優しい気持ちになれなかったんだよ。
今度は、もっといっぱい咲かせようね。だから、また手伝ってね!」
「フェイトぉ・・・」
アルフはフェイトの優しさに包まれる
てくてくと二人は歩いていく。
きれいなお花はいっぱい見つかったけど、ジュエルシードは全然見つからない。
でも、ケーキ屋っぽいものは見つかった。
~~~お店~~~
「・・・・漢字が難しくて読めないけど、多分このお店は知る人ぞしる名店だ」
フェイトの直観は99パーセントくらいで当たる
「こんにちわー」
元気よく、フェイトはドアを開く
「「いらっしゃいませー」」
お店の中には若く見えるが、どこか母性を感じる女性と、男の中の漢って感じの店長らしき人が出迎えてくれた。
「ケーキってありますか?」
「あらあら、かわいいお客さんね。どんなケーキが好きなのかな?」
「私、ケーキ食べたことないから・・わからない」
「じゃあ、今日一番よくできたこのモンブランはいかがかしら?」
「それでお願いします!あと、ホットミルク二つください」
「はい。かしこまりました」
モグモグ・・・「おいしい」
「そぉかい。なぜか、このホットミルクもいつものよりうまいし、このお店は不思議だねぇ」
モグモグ・・・
モグモグ・・・
「すみません!このお店はなんて読むんですか?」
唐突に店主っぽい漢の人に話しかける。
「あぁ、きっさ『みどりや』だよ」
「ありがとうございます。みどりやさん。また来ますね」
「・・?まぁいいか。またいつでもいらっしゃい」
ごちそうさまでした~!おいしかったですーー
ブンブンと手を振りながら、フェイトとアルフは翠屋をあとにしました。
~~~お外~~~
「風って不思議だよね。時にはひどい雨も降らすけど、こうゆったりと吹くと気持ちが安らぐ」
あたしは、フェイトのその顔が一番安らぐんだけど・・アルフはそんなことを考えながら、フェイトにそろそろ、
広域探査してもいいんじゃないか?と提案したところ、
「そうだねー。おいしいケーキ屋さんをもっと見つけるのもありだね。バルディッシュ!Set up!!」
≪Get Set(準備できています、お嬢様)≫
「広域探索・・ルンララ~っと。」
広域探索魔法『ルンララ~(仮)』によると、ジュエルシードは森の方に、ケーキ屋は町のほうにあるらしい。
「行くよ!バルディッシュ!!ソニックムーブ!!」
「なんで?」魔力の無駄遣いすぎる
メリハリのしっかりしすぎているフェイトに完全に追いていかれるアルフであった。
あとがき
メルフェイは、推敲してませんので誤字脱字もメルヘンってことで許してくださいorz
需要あるのかな・・・ww
でも書きます。