朝鮮高校で使われている現代史の教科書を日本語に翻訳したジャーナリストらが記者会見し、「日本人拉致問題や大韓航空機事件など歴史的事実について問題のある表記が多い」と述べました。
「大韓航空機事件は『キム・ヒョンヒと称する北朝鮮の工作員と称するでっちあげの人間が起こした。韓国によるでっちあげ』と書いてある」(ジャーナリスト 萩原遼さん)
「9月17日の日朝首脳会談の際、拉致問題を認めて日本側に謝罪したとは一言も書いていない」(川人 博 弁護士)
会見したのは朝鮮高校で使われている現代史の教科書を日本語に翻訳したジャーナリストの萩原遼さんと、「北朝鮮の拉致と人権問題に取り組む法律家の会」の川人博弁護士です。
萩原さんらは「大韓航空機事件について、実行犯のキム・ヒョンヒ元死刑囚が自白しているにもかかわらず、教科書では『韓国当局のでっちあげだ』と虚偽の史実が書かれている」と指摘。
また、日本人拉致事件については『平壌宣言発表以降、日本当局は拉致問題を極大化した』との表記のみで、キム・ジョンイル総書記が日本人拉致を認め、謝罪した事実なども触れられていないとして、現在、文部科学省が第三者委員会で検討している朝鮮高校授業料無償化の対象とするか否かについては反対する考えを示しました。(11日19:23)