亡き祖母との思い出を歌った「トイレの神様」が“泣ける”と話題を呼んでいる歌手・植村花菜（２７）が１１日、東京・日本青年館でライブを行い、中国で開催中の上海万博に出演することを発表した。同曲をモチーフにしたノンフィクション小説や絵本の発売も決定し、映画化に向けたプロジェクトも進行中。「トイレの神様」現象が日に日に大きくなっている。
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日本の最新鋭トイレが話題を呼んでいる上海万博の日本産業館。同館のＪＡＬステージで植村が７月１３、１４日に初の海外ライブを開催し、「トイレの神様」を歌うことになった。
シングル発売もされていない９分５２秒の楽曲が海をわたるきっかけは、日本産業館の総合プロデューサー・堺屋太一氏（７４）。「トイレの神様」に感動した同氏から、万博への出演を依頼されたという。植村は「言葉は違うけど思いは届くと思っています。最新のトイレもしっかり見てきたい」と関西人らしくユーモアをまじえて意気込みを語った。
「トイレをキレイにしたら べっぴんさんになれるんやで」と話してくれた亡き祖母との思い出を歌にした「‐神様」は、３月に発売したミニアルバム「わたしのかけらたち」の収録曲。人々の間で“泣ける感動曲”としてじわじわと反響を呼び、７月９日には同曲をモチーフにした同名の小説の出版が決定。９月３日には絵本の発売も決まった。映画化のオファーも殺到しており、神様の“御利益”はとどまるところを知らない状態だ。
約１０分という長尺の楽曲だが、詞の世界観をしっかりと伝えるため、これまでもテレビやラジオでは必ずフルコーラスで放送してきた。単独では初のホールライブとなった１１日のステージ。植村が亡き祖母との思い出をかみしめるように「トイレの神様」を歌うと、１３００人で埋まった会場からはすすり泣く声が漏れ始めた。祖母への感謝の言葉で歌を締めくくると、温かい拍手が植村を包み込んだ。