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最終更新:2010年6月12日(土) 2時56分

ミャンマー核開発疑惑、北朝鮮支援の疑い

ミャンマー核開発疑惑、北朝鮮支援の疑い

 北朝鮮がほかの国の核兵器の開発に技術協力している。そんな疑惑を裏付けるかのような報告書が初めて公開されました。相手先はミャンマーです。IAEA=国際原子力委員会も調査に乗り出すと表明するなど波紋が広がっています。

 ミャンマーで撮影された北朝鮮の技術者だという男性の写真。公開したのは、亡命ミャンマー人の放送局「ビルマ民主の声」です。

 この「ビルマ民主の声」が4日に公開した報告書によりますと、ミャンマー陸軍幹部が亡命する際に持ち出した写真だといいます。その元幹部はロシアで訓練を受けたミサイル技術者で、ミャンマーにある核兵器とミサイルの部品製造工場の副司令官として、開発プロジェクトに関わっていたとされています。

 「核開発などの秘密プロジェクトに関わりました」(元ミャンマー陸軍少佐 サイ・テイン・ウィン氏)

 以前からささやかれていたミャンマーの核開発疑惑ですが、大量の写真や映像が出るのは初めてです。

 「(ミャンマー軍事政権は)核爆弾を求めている。それが彼らの一番の目的です」(元ミャンマー陸軍少佐 サイ・テイン・ウィン氏)

 この元幹部の証言について、IAEA=国際原子力機関も調査することを発表、必要であればミャンマーに説明を求めるとしています。そして、今回何よりも注目されるのが北朝鮮の関与です。

 報告書によりますと、軍事政権はミャンマー全土に「軍事トンネル網」を築いています。

 トンネルの内部は車両が通れるほど広く、入り組んでいるとされ、軍事施設として利用するためにインフラ整備が行われています。その建設に北朝鮮が技術者を派遣して、支援しているといいます。

 また、射程3000キロの長距離ミサイルの開発にも協力しているとされ、核開発にも北朝鮮が技術支援している可能性も、報告書は示唆しています。

 今回の写真には核兵器製造の際のウラン濃縮に使う部品や機械も写っています。

 この報告書の作成に協力したIAEAの元査察官は写真などから、こう断定しています。

 「これは原子力発電などの民間利用ではなく、核兵器開発が目的でしょう」(元IAEA査察官 ロバート・ケリー氏)

 今回出た映像から、何が読み解けるのでしょうか。核拡散の問題に詳しい朝日新聞の吉田文彦論説委員は・・・

 「(経済制裁で)北朝鮮が自分のところでは、なかなか核施設を造りにくいという事情もあって、ミャンマーに核協力をして、ミャンマーで核物質を作るような施設を造れば、それは自分の核兵器のように核物質を利用できるという思惑もある。核分裂物質を作れる段階になった場合には、ミャンマーはアフガニスタン、パキスタン、(核の)闇市場のうわさが絶えない国ですから、そういったところを通じて、パキスタンやアフガニスタンに潜伏しているようなテロ集団が、ミャンマーの核物質に関心を持つ、触手を伸ばすと」(朝日新聞 吉田文彦 論説委員)

 ミャンマーの核・ミサイル開発への北朝鮮の技術協力の疑惑。これは核問題に揺れる北朝鮮に対する「制裁カード」になる可能性があります。(11日23:31)



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