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口蹄疫 曽於・霧島・志布志、封鎖「丸投げ」に困惑
(2010 06/12 10:40)
都城市に通じる一般道路封鎖について協議する曽於市の職員ら=11日午後、曽於市役所
 口蹄(こうてい)疫の都城市への飛び火を受け、鹿児島県が宮崎県境の道路の一部封鎖を求めたことに対し、曽於、霧島、志布志の隣接3市に11日、困惑が広がった。県からは手段や人員の手当てなど詳細は示されず、地元に丸投げ状態。曽於だけの封鎖で決着したが、住民は理解を示しつつも生活への影響を懸念した。 「バリケードなのか立て看板なのか人を配置するのか、県から封鎖手段の提示は一切ない。どうやって検討しろというのか」。都城が生活圏の曽於市職員は憤慨した。曽於市は都城に通じる脇道25カ所に消石灰を散布したばかり。職員は「消毒を徹底した方が合理的」と語気を強めた。
 池田孝市長は「遮断すると防疫効果が高いのは確か。だが脇道の大半は生活道路で行き来は活発。封鎖は簡単ではない」と話した。
 封鎖に伴う幹線道の渋滞も気がかりだ。同市によると、末吉の強化消毒ポイントで10日午前0時、県が突然、一般車両も含む全車消毒に踏み切った。ところが数キロの渋滞を引き起こし、午前9時に再び畜産関連車両だけに戻した。市幹部は「二の舞いにならなければいいが」と案じた。
 「不便だが仕方がない」。曽於市財部の東山国治さん(77)は理解を示す。「畜産農家に元気が戻らないと、景気は良くならない」
 曽於市に田畑を持つ都城市の農家は多い。曽於市財部の農業男性(72)は「田植えで忙しい時期の封鎖は困るだろう」と農繁期の不便さを心配した。
 霧島、志布志両市は県と協議の末、封鎖を見送った。霧島市の萬徳茂樹農林水産部長は「生活道路でもあり難しい」と説明した。
 交代で防疫作業に当たる志布志市の職員は、封鎖要請を「自治体に丸投げされても」と困惑気味。飼料関連施設が集中する志布志港の港湾関係者は「鹿児島、宮崎両県は情報を共有しているのか。これ以上長引くのはごめん」と嘆いた。
 
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