南ア、はしか流行中 観戦者は予防接種を

 サッカーのワールドカップ(W杯)が開催されている南アフリカでは昨年以降、はしかの流行が続いており、日本の医療関係者は「W杯で現地に行く人で、はしかにかかったことがない人やワクチン未接種の人は、ワクチン接種をした方がいい」と指摘している。

 南アフリカの国立伝染病研究所は、はしかのほか、A型肝炎やインフルエンザ、狂犬病などにも注意が必要と呼び掛けている。

 同研究所によると、昨年初めに北東部で集団発生があり、その後全土に拡大。昨年1月から今年5月に計1万5520人の患者が報告された。現在、予防接種キャンペーンを進めているという。

 はしかは、麻疹ウイルスが原因の感染症。患者のくしゃみやせきで広がり、感染力は極めて強い。高熱やせき、全身の発疹などの症状が出るほか、合併症として肺炎や中耳炎、まれに脳炎を起こし死につながるケースもある。特効薬はなく、治療は対症療法しかない。

(2010年6月12日)

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