中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 芸能・社会 > 速報ニュース一覧 > 記事

ここから本文

【芸能・社会】

ピンクに染まる夜の海 奄美大島でサンゴの産卵

2010年6月12日 06時51分

 真夜中の海をピンクに染めて、ゆらゆら漂う小さな命―。鹿児島・奄美大島が今年もサンゴの産卵シーズンを迎えた。

 島を取り巻くサンゴ礁の海で、群生して枝サンゴやテーブルサンゴなどを形成する生物ミドリイシが、精子と卵子の詰まった0・5ミリほどの「バンドル」というカプセルを放出。海は徐々に浮遊するバンドルのピンク色に染まり、幻想的な光景へと変化していった。

 ミドリイシ属のサンゴは午後11時ごろから一斉に産卵を開始。一時は大量に放出した無数のバンドルで海が埋め尽くされるが、生命のドラマは約10分で終わる。カプセルは海面ではじけ、他のバンドルとの間で受精。「プラヌラ」と呼ばれる幼生となってやがて定着し、サンゴへと成長する。

 鹿児島県奄美市の写真家、興克樹さん(39)はサンゴ産卵の撮影に成功。水深約3メートルの海中でカメラがとらえたのは、直径4メートルほどの大きなサンゴの群体がバンドルを放出する様子だった。

(共同)
 

この記事を印刷する


中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ