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【プロ野球】

オリックス 交流戦首位タイ 8回に逆転勝ち

2010年6月11日 紙面から

オリックス−巨人 巨人に勝利し、笑顔でタッチする北川(左)とバルディリス=スカイマークスタジアムで(布藤哲矢撮影)

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◆オリックス4−2巨人

 満塁男の真骨頂だ。1点を追う8回、1死満塁で回ってきたのはベテラン・北川。スタジアムの興奮が最高潮に達するなかで、越智の2球目のフォークをきっちり左前に運ぶ。これで同点。そしてバルディリスの逆転適時打につなげた。5回には反撃ののろしとなる5号ソロ。チームは再び勝率5割、そして交流戦首位タイに返り咲き、38歳のヒーローは「いやー、気持ちいい!!」と喜びに浸った。

 25安打21得点の歴史的大勝を飾った7日の広島戦。北川も4安打2本塁打の大当たりだった。その試合後、4時間以上もの長いナイターの後で、野手陣はホテルの駐車場で素振りを繰り返した。そこには北川の姿もあった。「意外と必死でやってるんでね。打てないと見切られるのも早いと思うんで、必死です」。冗談めかして話したが、それほど今季にかける思いは強い。

 岡田監督は試合後、「北川はあと2試合、がんばってくれなアカンわ」と話した。交流戦後には一塁を争う新外国人のセギノールが合流する。自身の立場はわかっている。それでも、昨年は大石前監督に必要とさえされず、FA移籍も考えた。チームに貢献できる喜びは計り知れない。

 自身もチームも初となる交流戦優勝は、いよいよ射程圏内に入った。「優勝するにこしたことはないけど、意識したらいけない。でもいい勝ち方をすることでリーグ終盤に『行けるんちゃうか』となるんで」。あくまで目線は、代打逆転サヨナラ優勝決定弾を放った01年以来のリーグ制覇。伝説を作った男は、まだ終わらない。 

  (宮崎厚志)

 

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