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【大リーグ】

松井 日本人野手通算6000安打! 長嶋さんの1522打点もあと「2」

2010年6月11日 紙面から

アスレチックス戦の9回、右前適時打を放つエンゼルスの松井秀。日本人野手通算6000安打となった=オークランドコロシアムで(社英夫撮影)

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 【オークランド阿部太郎】千両役者がメモリアル安打だ!! エンゼルスの松井秀喜外野手(35)は9日(日本時間10日)、アスレチックス戦の9回にダメ押し右前適時打を放ち、これが日本人野手歴代10人で積み上げた通算6000本安打となった。この日は5打数2安打1打点で、日米通算1520打点を記録。長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督の持つ1522打点にも、あと「2」と迫った。

 おいしいところはしっかり頂く。記念すべきメモリアルHは土壇場9回だ。横浜時代にセドリックの登録名だった左腕バウワーズの直球を鋭く振り抜く。打球は一、二塁間を真っ二つ。背番号55が一塁に達した瞬間、節目の日本人野手通算6000本安打が達成された。松井は6000本のうち1032本に貢献し、日本人で2113本のイチローに次ぐ数字。イチローはこの日、アーリントンで松井より2時間早く試合を開始し1安打。松井に、記念すべき数字が転がり込んだ。

 完全男・ブレーデンの前に2回は併殺打、4回は空振り三振。打ちあぐねた松井には、鶴の一声ならぬ“ハンターの一声”があった。第2打席凡退後にベンチで密談。松井は「2人でトイレにこもって、ちょっと怪しい話をしてた(笑)」とけむに巻いた。しかし、投手のクセや傾向をチェックする研究熱心なハンターのこと。松井へ効果的な助言があったのは想像に難しくない。これが即効して、第3打席でブレーデンの内角球を詰まりながらも右前打。9回のメモリアルHへの布石となった。

 さらに“ミスター超え”も近づいた。9回の右前適時打で今季34打点目となり、日米通算1520打点。恩師の巨人・長嶋茂雄終身名誉監督の持つ1522打点にあと「2」と迫り、上回るのは時間の問題だ。メジャー通算150本塁打も王手をかけている松井が、一気に記録達成の階段を駆け上がっていく。

◆W杯優勝当てで盛り上がり 松井アルゼンチン ナポリが日本

 松井も、エンゼルスもサッカーのワールドカップには興味津々だ。W杯開催を前にエンゼルスの選手やスタッフが、クジで優勝国を競うお遊びで盛り上がっている。松井は幸運にも強豪アルゼンチンを引き当て自信満々。ロッカーには前日からアルゼンチンのユニホームが飾られた。アルゼンチン出身のディエゴ・ビデオコーディネーターが、松井のために持参してきたという。

 ちなみに、松井の通訳を務めるロヘリオ氏はナイジェリア。日本は捕手のナポリが引いた。サッカー不毛の地と呼ばれる米国だが、そこは多国籍軍のエンゼルス。クラブハウスでは、W杯観戦する選手が増えるのは必至だ。

 

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