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日本からのW杯観戦ツアー、参加者は募集の半分

旅行会社のカウンターでサッカーW杯観戦ツアーの出発手続きをする旅行客=11日午後、成田空港

◆ 旅行代理店各社、想定外の販売不振に頭を抱える ◆

 サッカーW杯南アフリカ大会の観戦ツアーは、旅行代理店各社で参加者が募集の半分ほどにとどまり、11日までに販売が締め切られた。高額な旅行代金、現地に対する安全面の不安などが原因で、日本代表の成績不振が追い打ちをかけた。各社は想定外の販売不振に頭を抱えるが、次回大会のためにも代表の奮起を祈っている。

◆ 高額な旅行代金、現地に対する安全面の不安などが原因 ◆

 日本代表戦の観戦ツアーは日本旅行、JTB、近畿日本ツーリスト、西鉄旅行が販売。いずれも国際サッカー連盟(FIFA)が指定する代理店「MATCH社」を通じてチケットや渡航手段、宿泊先を確保している。

 この中で唯一、0泊4日の“弾丸ツアー”を企画したのはJTB。カメルーン戦(出発13日)、オランダ戦(同18日)の2戦だ。4日までに募集を締め切ったが、広報部は「5泊8日の一般ツアーを含めて1300人を募集しましたが、売れ行きは合わせて半分ほどでした」と説明した。

 敬遠されたのは高額なツアー料金とタイトな日程。料金はともに40万円弱で、フライト時間は約18時間。渡航はバンコク経由で、日本−バンコク間は定期便、バンコク−南アフリカ間はタイの航空機をチャーターする。

 06年のドイツ大会はツアー料金が20万円台で、日程は0泊2日だった。また、代理店の依頼を受けた日本航空が現地直行のチャーター機を5便運航している。その上、治安面の不安もほとんどなかったため、女性参加者が多く見られた。旅行代理店関係者は「今回は“高い、遠い、危ない”の三重苦でマイナス要素が多く、気軽に現地で観戦してみようとする人が少なかった」と解説した。

 先月10日の代表メンバー発表直後は一時、各社とも売り上げを伸ばしたが、日本代表が前哨戦で敗戦を続け、再び販売不振に陥った。JTBの広報部は「参加した人たちのためにも、代表にはぜひ勝ってもらいたい。次回大会につながる感動的な1勝を挙げてもらえれば」と願った。日本代表には、参加を見送った人たちが「行けばよかった」と悔やむ活躍が期待される。

[ 2010年6月12日付 ]

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