【ロンドン=石井一乗】キャメロン英首相は10日、米南部ルイジアナ州沖のメキシコ湾で起きた原油流出事故で油田の権益を持ち、株価急落に直面している英石油大手BPについて「英政府は支援の用意がある」と語り、同社に何らかの支援を実施する考えを明らかにした。英メディアは首相が近く、オバマ米大統領と電話で協議する見通しだと報道。米英両国政府で事態収拾を図る動きが急になってきた。
首相は訪問先のアフガニスタンで記者団に語った。「米政府のいらだちは理解できる。BPはすべての問題に対処する必要がある」と米政府への配慮を示したうえで「支援用意」を言明。支援の具体策は明言しなかったが、原油回収などBPの支出が膨らむ一方、米国でBPへの政治圧力が強まっていることをにらみ、英政府としてBPを援護する姿勢を示した。オバマ大統領との協議では、米政府の立場に一定の理解を示しつつ、英国経済におけるBPの影響力の大きさなどを説明するとみられる。
一方、米ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)もオズボーン英財務相が同紙に語った言葉を紹介。「首相は建設的な解決を望んでいる。BPが英国と米国の人々にもたらす経済価値を忘れていない」と述べたと伝えた。
10日のロンドン株式市場ではBPの財務の悪化懸念からBP株が急落し、終値は前日比6.7%安で引けた。取引時間中には下落率が一時11.9%に達する場面もあった。BPは声明で「事故対応費用に対処できる十分な支払い能力と柔軟性がある」と強調した。
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