懲役16年を求刑 沖縄市殺人 弁護側は傷害致死主張

2010年6月10日 09時38分この記事をつぶやくこのエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録
(37時間11分前に更新)

 2009年10月、沖縄市上地の沖縄自動車道駐車場で、同市美原の自営業の男性=当時(60)=が刺殺された事件で、ナイフで男性を刺したとして殺人の罪に問われた元暴力団幹部の宮良勝被告(40)=那覇市天久=の裁判員裁判は9日、那覇地裁(鈴木秀行裁判長)で論告求刑公判があり、検察側は「強固な殺意があった」として、懲役16年を求刑した。弁護側は「殺意はなかった」として、傷害致死罪であり、懲役7年が相当と主張、結審した。10日に判決予定。

 検察側は論告で、被害者を多数回執拗(しつよう)に刺した犯行は「突発的だが強固な殺意があった」と指摘。救護せずに逃走し、ナイフや衣服を捨てるなど犯行後の行動も悪質とした。

 弁護側は最終弁論で、被害者の傷口の向きが一定ではないとし、「刺すつもりはなく、無我夢中で振り回し殴ろうとしたとの被告供述と一致している」などと、殺意はなかったと主張。被告が反省していることや所属していた暴力団の総長が遺族に1000万円を支払ったことなどを考慮するよう求めた。

 被害者の妻は「犯人には主人の無念、家族の苦しみ、悲しみを感じてほしい。極刑を望む」と意見陳述した。

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