日米両政府は米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先に関する実務者協議を近く始める。日本側は鳩山由紀夫首相が掲げる「5月末の決着」を念頭に調整作業を加速させる考え。首相は今月12〜13日にワシントンで開かれる「核安全保障サミット」に出席する方向で、両政府間の隔たりを埋めるため、オバマ米大統領と直接話し合いたい意向だ。
首相は2日夜、平野博文官房長官ら関係4閣僚との協議で「米国との実務(協議)の場を早急につくってほしい」と指示。官邸幹部を責任者に防衛省幹部らがメンバーとなる見通しだ。
岡田克也外相は3日、首相が党首討論で言及した移設先の「腹案」について「閣僚間で、いくつかの案について『基本的にそういう方向で進めていこう』という合意はある。それを首相は腹案と言った」と説明した。
岡田氏はルース駐日米大使に、キャンプ・シュワブ沿岸部陸上(名護市)にヘリコプター離着陸帯を建設してヘリ部隊の一部を暫定移駐し、最終的には沖縄本島東岸の勝連半島沖合埋め立てによる人工島か、鹿児島県・徳之島に滑走路を建設する構想を説明している。
これに対し米国はシュワブ沿岸部を埋め立てる現行案が最善との姿勢を貫いており、実務者協議の難航は必至だ。
しかし首相周辺が期待する訪米時の大統領との直接対話は、中国が胡錦濤国家主席の核サミット出席を発表した影響で実現は微妙に。もともと窮屈な日程で、日本政府内には「米中首脳会談が優先されかねない」との見方が出ている。
一方で沖縄県側との調整作業も控える。仲井真弘多知事は平野氏らに、政府検討案への反対を伝達。首相は「現地の了解なしに案を進めることはない」と明言しており「5月決着」のハードルは一層高まっている。
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