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【社会】

荒井氏事務所費 漫画本領収書も

2010年6月11日 朝刊

 荒井聡国家戦略担当相の政治団体「荒井さとし政治活動後援会」が知人宅を「主たる事務所」として届け出ていた問題で、民主党の細野豪志幹事長代理は十日、党本部で会見し「党で調べたところ、事務所経費に違法な支出はなかった」と発表した。同団体の事務所費の領収書も公開したが、一部に漫画本などの領収書が含まれていた。

 川端達夫文部科学相と蓮舫行政刷新担当相についても、秘書宅や自宅などに関連政治団体の事務所を置いていたため調査したが、違法な支出はなかったという。

 細野氏は「自民党で事務所費の問題が出たときは裏金に回ってる可能性があったが、今回は全く違う」と述べた。荒井氏の政治団体について「事務所の実態はなかった」とした一部報道には、「連絡のための事務所だった」と反論した。

 七年間で約四千二百万円を計上していた事務所経費については「届け出た『主たる事務所』以外での経費も認められている」と答え、荒井氏の政治団体が事務所外で政治活動に使った費用との見解を示した。政治団体と知人との間に賃貸契約はなく、荒井氏の事務所は家賃を払っていなかったことを認めている。

 公開された同団体の二〇〇七〜〇九年分の領収書には、漫画本とみられるものが三十七冊あった。若者に人気がある矢沢あい氏の「パラダイスキス」とみられる単行本や、ワインをテーマにした「神の雫」を買っていた。パチンコ関連の書籍(計約二万六千五百円)や、マッサージ代(二千三百円)といった支出もあった。

 荒井氏は記者団から漫画本などの購入が適切かどうかを問われると「適切かと言われると、反省しなければ。ただ、政治資金はそういうものに使うのを禁じていない」と話した。

 

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