国土交通省は、全国37の地方路線での高速道路無料化を今月28日から行う方針を固めた。無料化は来年3月末までの「社会実験」の位置づけで、経済効果や渋滞の発生、環境への影響などを見極めたうえで来年度以降の無料化区間を改めて決める。
高速無料化、37路線一覧28日から無料化するのは道央道(北海道)、西湘バイパス(神奈川県)、伊勢道(三重県)、岡山道(岡山県)、沖縄道(沖縄県)など37路線の50区間計1626キロで、全国の高速道路の総延長の約18%にあたる。対象区間では、車種やETC搭載の有無にかかわらず無料となる。
民主党は全国の高速道路の原則無料化をマニフェスト(政権公約)に掲げているが、渋滞への懸念などから反対論が根強いことに加え、財務省も難色を示したため、初年度は予算1千億円での小規模な試行にとどまった。
一方、同時に実施する予定だった「普通車上限2千円」などの高速料金改定は、政府・与党内の調整難航で見送られており、「休日千円」などの現行料金が当面続く。