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●正社員を忌避して非正規雇用を選択する人達をどう捉えるべきなのか?
noizさんのように「安定した」雇用を求めて紹介予定派遣を利用する人がいる一方で、その「安定した」正社員の職を辞して、派遣など非正規雇用の道を選ぶ人達や、正社員と働ける環境がありながらも、元からその道を歩まない人達がいます。
その中には、私のように本来やりたい仕事を持ちながらの掛け持ちバイトという人間もいます。が、「正社員の仕事に疲れたから離れたい」という人達もいるわけです。このようなケースの労働者の場合、積極的に派遣など非正規の働き方を選んだかと言えば、そうとは言えないのは当然でしょう。彼らはディーセント・ワークが実現されるような職場環境であるならば、正規雇用でいいわけですから。
しかし、このような「消極的」な元正規雇用の非正規雇用労働者も含め、敢えて正規雇用という働き方を選ばない労働者の存在というのは、現在の日本の労働社会に対して非正規雇用の選択という形で「抗議」・「抵抗」している層とみることも出来るのではないでしょうか。
派遣労働を始め、日本の非正規雇用労働に数々の問題があることは、もちろん私も身をもって体験していますし、その改革が必要であるのは言うまでもありません。しかし、非正規雇用の拡大という現象を「搾取−被搾取」論の観点からだけでは無く、将来の労働社会のあり方も見据えつつ、もっと大きな視野で分析し、把握していきたいと思うのですね。
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