最新ニュースはNHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

口てい疫 写真や症状で判断へ

6月10日 18時44分

宮崎県で口てい疫が拡大している問題で、農林水産省は、感染の疑いのある家畜の処分をより迅速に行うため、典型的な口てい疫の症状を示しているケースでは、これまで行っていた遺伝子検査の結果を待たずに、写真や症状などの情報だけで感染の疑いがあることを判断することにしました。

宮崎県では、県の南西部にある都城市の畜産農家で、牛が口てい疫に感染している疑いがあることがわかるなど、感染の拡大が続いています。これまで農林水産省では、感染の疑いがあるかどうかを判断する際、東京の動物衛生研究所で家畜から採った検体の遺伝子検査をしていましたが、検体を現地から送って検査結果が出るまで1日程度かかっていました。感染拡大を防ぐためには、迅速な初期対応が必要とされていることから、農林水産省は、典型的な口てい疫の症状を見せているケースについては、遺伝子検査の結果を待たずに、専門家などに家畜の写真を送ったり、症状を説明したりして助言を受け、感染の疑いがあると判断することになりました。これまでも川南町で感染が相次いだ際などに、一部でこうした方法が取られたことがあり、処分に取りかかるまでの時間が半日程度早まるとみられるということです。症状がわかりにくい場合には、引き続き遺伝子検査の結果で判断するということで、農林水産省では「写真による判断と遺伝子検査を効果的に組み合わせ、正確で、早い診断をしていきたい」と話しています。