東京・足立区で治安マップ　「まちの防犯診断」実施

　東京都内の自治体で刑法犯の認知件数が昨年まで４年連続ワースト１位だった足立区が１０日、区内で犯罪が発生しやすい場所を調査し、地図に示して注意を促す「まちの防犯診断」を実施した。

　足立区と警視庁は、ワースト１位脱却を狙って昨年末に防犯覚書を締結。治安再生事業として防犯カメラの設置やパトロール強化などの対策を続けており、今回もその一環。

　この日は、ひったくりなどが多発している綾瀬地区で、地元自治会の会員や警察官ら約２５人が、足立区防犯専門アドバイザーの樋野公宏さんとともに通学路や住宅街を歩いてチェック。樋野さんが、防犯を呼び掛ける目的で駐輪場のフェンスに張られた横断幕は、逆に視界を遮る欠点があることや、入り組んだ路地には死角があることなどを指摘した。

　一方、手入れした花を軒先に飾っている住宅街を「家の人が玄関先によく出てくることから防犯につながる」と評価。ひったくり摘発を報告する立て看板も犯罪抑止に効果的だと話した。