現地対策本部長に篠原氏

 口蹄疫問題で、政府対策本部(本部長・菅直人首相)の会合が9日、官邸で開かれた。現地対策本部長だった山田正彦氏の農相就任に伴い、農林水産省の篠原孝副大臣が後任の本部長に就くことが決まった。篠原副大臣は10日に本県入りする予定で、会合後、記者団に「現地の農家の皆さんの不安を取り除くことが一番だ」と話した。菅首相は「政府の総力を挙げて感染拡大の防止や農家の経営再建、地元自治体への財政支援に万全を期す」と決意を示した。

 会合では、ワクチン接種により感染拡大防止の効果が出ているが、なお予断を許さない状況にあるとの認識で一致。家畜を殺処分した農家に対する補償や、今国会で成立した口蹄疫対策特別措置法に基づく生活支援などに迅速に取り組む方針を確認した。

 会合に先立ち、本県選出の国会議員が官邸を訪れ、菅首相の現地訪問を要望。仙谷由人官房長官は「最大限努力するが、国会の終盤が迫っている」と述べ、早期訪問は困難との見方を示した。

【写真】篠原孝農水副大臣