What's new
日本や世界で現在進行形の最新の軍事情報を選別して、誰にでもわかるような文章で解説します。ホットな事件や紛争の背景や、将来の展開を予測したり、その問題の重要性を指摘します。J-rcomでは、日本で最も熱い軍事情報の発信基地にしたいと頑張ります。(1999年11月)
2010.06.10
北朝鮮国連代表部 「哨戒艦沈没事件」、安保理に警告 議題なら「深刻な結果」
カテゴリ北朝鮮出典 読売新聞 6月9日 夕刊
記事の概要
韓国の哨戒艦沈没事件で北朝鮮国連代表部は8日、申国連大使名の書簡を安保理議長国のメキシコに提出、安保理が事件を議題にすれば「深刻な結果」を招くと警告した。
韓国が4日に事件を安保理に提起して以来、国連の場で北朝鮮が具体的な反応を示したのは初めて。
書簡は、「安保理が一方的なねつ造の結果を議題とし、討議を行えば、北朝鮮の主権と安全が侵害される」と主張。
安保理で議論されれば、「朝鮮半島の平和と安全にもたらす結果が、どれほど深刻なものか想像に難くない」と脅している。
韓国の哨戒艦沈没事件で北朝鮮国連代表部は8日、申国連大使名の書簡を安保理議長国のメキシコに提出、安保理が事件を議題にすれば「深刻な結果」を招くと警告した。
韓国が4日に事件を安保理に提起して以来、国連の場で北朝鮮が具体的な反応を示したのは初めて。
書簡は、「安保理が一方的なねつ造の結果を議題とし、討議を行えば、北朝鮮の主権と安全が侵害される」と主張。
安保理で議論されれば、「朝鮮半島の平和と安全にもたらす結果が、どれほど深刻なものか想像に難くない」と脅している。
コメント
その通り、北の国連大使は明らかに安保理を「脅し」て、「喧嘩」を売っていると、どの国も受けとるだろう。そこが何か変なのである。
北の国連大使は金正日の指示を受けて行動しているのだろうか。哨戒艦沈没で北朝鮮人民軍が成果を上げたから、こんどは北朝鮮労働党が国連の場で成果を上げようと競っているように思える。
また軍と党の忠誠心競争が過熱し、北朝鮮の立場を危うくしているような気がしてならない。
一方、韓国政府は沈没原因の調査に当たった軍・民間合同調査団の代表約10人を国連本部に派遣し、安保理事国に直接、調査結果を説明すると発表した。説明は10日にも行われる。(読売新聞 6月10日 朝刊)
国連安保理は昨日の9日に「対イラン追加制裁決議」を行ったばかりである。そのイランに北朝鮮は、今回の魚雷攻撃に使われたヨノ潜水艇が輸出されていたことを、米韓当局者が明らかにしている。(今日のWhat Newを参照)
今回の韓国が行う国連説明は、いろいろな「隠し球」を持参していると思う。その一つがイランにおけるヨノ級の写真である。クレーンで移動するヨノ級潜水艇のそばには、イランの軍関係者が写っているという。
今回、安保理で哨戒艦沈没事件問題を提起するには、イラン追加制裁決議直後という最良のタイミングが設定された。
これに、北朝鮮制裁に慎重と言われる中国やロシアの協力がなかったとは思えない。中国とロシアは、表面では制裁に慎重でも、裏では制裁に協力的であるような気がする。
ともあれ、次に米韓当局が哨戒艦沈没事件の原因究明で、どのような”隠し球”を取り出すか見ものである。
その結果、安保理の制裁案に中国とロシアが賛成しなくとも、制裁案採決を棄権したり、議長声明に同意すれば、北朝鮮の立場はさらに孤立することになる。
さらに私の感想を言えば、今回の北の国連大使の書簡だが、これは金正日自身が命じてメキシコ代表に届けさせたものではないように感じる。そのようなケースが今までになかったからだ。
金正日がまた正常に判断できない状態に陥っているのか。
その通り、北の国連大使は明らかに安保理を「脅し」て、「喧嘩」を売っていると、どの国も受けとるだろう。そこが何か変なのである。
北の国連大使は金正日の指示を受けて行動しているのだろうか。哨戒艦沈没で北朝鮮人民軍が成果を上げたから、こんどは北朝鮮労働党が国連の場で成果を上げようと競っているように思える。
また軍と党の忠誠心競争が過熱し、北朝鮮の立場を危うくしているような気がしてならない。
一方、韓国政府は沈没原因の調査に当たった軍・民間合同調査団の代表約10人を国連本部に派遣し、安保理事国に直接、調査結果を説明すると発表した。説明は10日にも行われる。(読売新聞 6月10日 朝刊)
国連安保理は昨日の9日に「対イラン追加制裁決議」を行ったばかりである。そのイランに北朝鮮は、今回の魚雷攻撃に使われたヨノ潜水艇が輸出されていたことを、米韓当局者が明らかにしている。(今日のWhat Newを参照)
今回の韓国が行う国連説明は、いろいろな「隠し球」を持参していると思う。その一つがイランにおけるヨノ級の写真である。クレーンで移動するヨノ級潜水艇のそばには、イランの軍関係者が写っているという。
今回、安保理で哨戒艦沈没事件問題を提起するには、イラン追加制裁決議直後という最良のタイミングが設定された。
これに、北朝鮮制裁に慎重と言われる中国やロシアの協力がなかったとは思えない。中国とロシアは、表面では制裁に慎重でも、裏では制裁に協力的であるような気がする。
ともあれ、次に米韓当局が哨戒艦沈没事件の原因究明で、どのような”隠し球”を取り出すか見ものである。
その結果、安保理の制裁案に中国とロシアが賛成しなくとも、制裁案採決を棄権したり、議長声明に同意すれば、北朝鮮の立場はさらに孤立することになる。
さらに私の感想を言えば、今回の北の国連大使の書簡だが、これは金正日自身が命じてメキシコ代表に届けさせたものではないように感じる。そのようなケースが今までになかったからだ。
金正日がまた正常に判断できない状態に陥っているのか。